ジゴロ・イン・ニューヨーク

ジゴロ・イン・ニューヨーク “Fading Gigolo”

監督・出演:ジョン・タトゥーロ

出演:ウッディ・アレン、ヴァネッサ・パラディ、リーヴ・シュライバー、
   シャロン・ストーン、ソフィア・ヴェルガラ、トーニャ・ピンキンス、
   ンバルカ・ベン・タレブ、ボブ・バラバン

評価:★★




 役者としてウッディ・アレンが出てくるものの、『ジゴロ・イン・ニューヨーク』の監督はアレンではない。手掛けたのはクセモノ俳優のジョン・タトゥーロだ。…にも関わらず、アレン映画の匂いが濃い。アレンがいつものように喋り続け、ユダヤ人社会がからかわれ、他愛ない人間模様が軽妙に描かれる。ただし、イミテーションの気配は拭えない。

 出だしは快調だ。祖父の代から続いてきた本屋を畳まざるを得ないアレンがポン引きになり、生活に苦しい花屋のタトゥーロを男娼として雇う。最初は断るタトゥーロが「I'm not a beautiful man.」と繰り返すのが可笑しい。確かにそうだ。でも女を悦ばせるものは、顔だけじゃないからな。

 ではタトゥーロはどう出るか。これが「紳士的であれ」を貫くだけだから退屈だ。もちろんセックスのテクニックも上等なのだろうけれど、基本の姿勢は「女の立場を理解し、それに優しく寄り添う」というもの。そんなお行儀の良い正論をタトゥーロ映画の映像として見せられて面白いのかということだ。いつもと同じのアレンの方が、鮮度ゼロでも、よほど楽しい眺めだ。

 官能という点でも大いに物足りないものの、ただ一点、タトゥーロが未亡人のヴァネッサ・パラディを初めてお相手するときの描写は瞼に残る。台の上にうつ伏せになったパラディの背中が露わになり、その上をタトゥーロの手がゆっくりと這うのだ。このときタトゥーロの顔は全然映らない。直接的な描写よりもよっぽどいやらしい。

 ただ、パラディはその他の場面はもっと魅力的に撮られても良かったのではないか。喪に服していて沈んだ表情ばかりの上、髪型も(役柄上仕方がないとは言え)内巻きのショートボブばかりなのがつまらない。歳を重ねてミア・ファロー系の骸骨っぽい顔立ちになってきたのも気になるところだ(ほとんどメイクがなされていないせいもあるか)。トレードマークだったすきっ歯も、今となっては貧乏臭く見えなくもない。パラディは歌手として初の英語アルバム「Vanessa Paradis」(92年)をリリースした頃が、小悪魔的魅力が全開だったと思う。あぁ、あれからもう20年以上経つのか。

 シャロン・ストーンにはちょっと感心した。初登場場面で老いが進行中の背中を堂々見せただけでなく、レズビアンの相手役として中年女の希望の星として現在絶好調のソフィア・ヴェルガラをちゃんと迎え入れていたからだ。嫌がることなく、同じ画面に入っている。「ラヴレース」(13年)でも思い切っていたし、何か心境の変化があったのだろうか。





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