デンジャラス・バディ

デンジャラス・バディ “The Heat”

監督:ポール・フェイグ

出演:サンドラ・ブロック、メリッサ・マッカーシー、デミアン・ビチル、
   マーロン・ウェイアンス、マイケル・ラパポート、ジェーン・カーティン、
   スポークン・リーズンズ、ダン・バッケダール、タラン・キラム、
   マイケル・マクドナルド、ビル・バー、ネイト・コードリー

評価:★★★




 サンドラ・ブロックが刑事に扮したコメディ映画と言えば「デンジャラス・ビューティー」(01年)だ。あれから12年、同じく刑事に扮した(正確にはFBI捜査官)『デンジャラス・バディ』のいちばんの違いは、バディムービーの体裁を採っている点だ。しかもブロックは、相方を立てた演技に徹する。今やオスカー女優のブロック、余裕綽々、そう来なくっちゃ。

 ブロックとコンビを組むのがボストンの地元刑事メリッサ・マッカーシーで、出てくる度に場面に巨大な爆弾を投下。背こそ低いものの、あの巨体だ。利用しない手はない。ブロック相手でも全く引くところなく、ガンガン押す。どう考えてもブロックの方が綺麗なのに(ややお直し色の強い顔に変貌したけれど)、ブロックよりも男の扱いに慣れているというとんでも設定。マッカーシーはそれが当たり前とばかりに得意顔。

 アクション要素の多い作品だけれど、ブロックもマッカーシーも基本はコメディエンヌ。ふたりの掛け合いこそが命で、なるほど漫才のような場面が次から次へ。ボケとツッコミに分かれることなく(どんどん入れ替わる)、意外に毒を含んだ笑いが畳み掛けられる。ブロックは高慢で嫌味、マッカーシーは暴力的で口汚い。近寄り難いふたりが次第に心を通じ合わせていくという、当たり前過ぎて腐り掛けている設定に活を入れ、何とか最後まで見せ切った。

 最も可笑しいのはクラブに潜入捜査する場面か。ブロックがスーツをズタズタにされたり、男に触られたり、ヘンテコダンスに興じたり。マッカーシー宅でブロックが家族に囲まれて気まずい空気になる場面や、容疑者の尋問でマッカーシーが暴走する場面、人質にされたときにブロックが身体を張る場面等、他にもアドリブ満載(だと思われる)の掛け合いは概ね成功している。ブロックが必要以上にマッカーシーより前に出ていかないのが正解だ。

 …となると、事件そのものに捻りが足りないのが惜しまれる。途中から不自然に出てくるDEAの存在を含め、強引なエピソード作りが目立つ。マッカーシーの弟の動かし方も、(せっかくマイケル・ラパポートが演じているのに)工夫の跡は見られない。刑事映画とは言え、人があっさり残酷に死んでいくのもどうか。

 ブロックとほとんど同格扱いとは、マッカーシーの急激な出世ぶりには目を見張る。けれど、どこかで腑に落ちないものを感じる。喜劇センスは間違いないし、存在感も抜群。ただ、顔の作りがスターのそれとは決定的に違っていて、華を感じないからだ。それは巨体であることとは関係ない。レベル・ウィルソンあたりはデブでもスター顔だ。…とここで思い出したのはキャシー・ベイツだ。そうか、マッカーシーはベイツのコメディエンヌ版なのかもしれない。華はなくとも芸で乗り切る。実力で今のポジションを勝ち取った稀有な例かもしれない。





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