ラストミッション

ラストミッション “3 Days to Kill”

監督:マックG

出演:ケヴィン・コスナー、アンバー・ハード、ヘイリー・スタインフェルド、
   コニー・ニールセン、リヒャルト・サメル、トーマス・レマルキス、
   マルク・アンドレオーニ、ブルーノ・リッチ

評価:★★




 もはや誰にも止められない映画界の「96時間」(08年)症候群。娘を持つオヤジの暴走を取り上げた映画は量産されど、「96時間」を超える映画は出てこない。ならば俺が自分で作ってやる。「96時間」の生みの親であるリュック・ベッソンがそう思ったのかどうかは知らないけれど、『ラストミッション』は正真正銘、ベッソンが脚本を始め、多くの点で関わったオヤジ暴走映画だ。主演はケヴィン・コスナー。何だか、らしい。

 コスナーが演じるのはCIAエージェントで、ある日医師から、余命3カ月だと告げられる。一度は仕事を辞めることを決意するものの、寿命を延ばす新薬と引き換えに最後のミッションだと引き受ける。このミッションに入るまでがとにかく長くて、相変わらずベッソン映画の生温さは隠しようがない。ただし、この生温さにコスナーがジャストフィット。

 新薬の副作用が、突然の幻覚症状や眩暈程度に落ち着いているのが勿体ない。それを和らげるためにはウォッカを呑まねばならないというほとんどギャグとしか思えない設定以外のアイデアが見えない。ウォッカで酔っ払う画がないばかりか、有能なはずのコスナーが窮地に陥るパターンが幾度も繰り返されるのは芸がないというもの。他にもコスナー宅に不法侵入していた家族や敵側の運転手との奇妙な交流も、中途半端に済まされる。パリが舞台である必要もない。

 しかし、それ以上に猛省すべきは、アンバー・ハードの使い方だ。いよいよプチ アンジェリーナ・ジョリー(一昔前)みたいになってきたハードが、せっかくけばけばしくチープな(褒めている)色気を振り前いているのに、彼女がアクションに参加するシークエンスがちっとも出てこないのはどういうわけか。ハードはコスナーに指令を出す以上の役割を与えられておらず、ほとんど添え物扱い。真っ赤な唇。眩しいブロンド。艶めかしいボディフォルム。その妖気を発散しながら男を締め上げないでどうするのか。B級映画の基本ではないか。

 どうしてこんなことになったのかと言うと、コスナーと娘役のヘイリー・スタインフェルドの交流への注意が必要以上に大きいからだ。思春期真っ只中で難しい年頃のスタインフェルドにコスナーが右往左往。この画こそが主役だと言わないまでも、アクションと同等に重要であると考えていることは明白。枯れ具合が激しいコスナーとブスなのか可愛いのか良く分からないスタインフェルドの掛け合いは、意外なほど悪くなく、もしかしたら撮影中に父娘のドラマの比重がどんどん大きくなったのかもしれない。ふたりが自転車を乗る練習する件は、分かっていても、ついホロリ。

 期待通り(?)珍場面もある。軽快な音楽に乗って、突如コスナーがパリの街を自転車で駆け抜ける場面。安いMUSIC VIDEOみたいで可笑しいったらない。意味なく石田純一の顔が思い浮かぶ。黄昏時、エッフェル塔を背景にしながら、コスナーが寿司を箸で食らう画も珍妙だ。何かの罰ゲームじゃなかろうか。





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