ディス/コネクト

ディス/コネクト “Disconnect”

監督:ヘンリー=アレックス・ルビン

出演:ジェイソン・ベイトマン、ホープ・デイヴィス、フランク・グリロ、
   ミカエル・ニクヴィスト、ポーラ・パットン、アンドレア・ライズボロー、
   アレクサンダー・スカルスガルド、マックス・シエリオット、
   コリン・フォード、ジョナ・ボボ、ヘイリー・ライム

評価:★★




 群像劇の形を選んだ映画は少なくないけれど、『ディス/コネクト』で反射的に思い出すのはポール・ハギス映画だ。社会派色の強い題材だとアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥあたりもそうだけれど、絆と呼ばれるものへの注意の向け方はハギスが近いと思う。画面の低い温度もハギス的ではないか。

 ヘンリー=アレックス・ルビン監督が選んだ題材はネット社会だ。20年前、10年前とは全く異なるそれの抱える闇を露わにする。なるほどタイムリーだ。無線LANやらスマートフォンやらの普及により、もはや人はどんな時どんな場所にいてもインターネットに繋がることができる。そしてそれはFacebookやTwitterといったSNSによる人間関係を構築する。

 闇なのに色彩に富む。成り済まし問題や特定人物へのヒステリックな中傷。こんなところにまでシラッと入ってくる性産業に、他人の個人情報の搾取とそれによる実害。まあ、いずれもよくニュースで聞く話。作り手はしかし、その構造を見せる気はなかったようで、そこが物足りない。闇を支える人間心理や金の流れ、司法の取り組み、警察・FBIの動きは表面を撫でただけで済まされる。

 代わりに、そういったネット依存社会の裏にある人間関係の希薄さが糾弾される。あらら、とっても普通のところに落ち着いちゃった。家族への無関心、コミュニケーション能力の欠如、孤独とうまく付き合えない苦しみ。未成年の家出や不妊問題、過剰な感情移入等も描かれる。全うであり、意義の出ない考察がなされるものの、今更の感は拭えない。

 俳優たちの演技も停滞気味だ。分をわきまえているというより、型にハマったメロドラマの中で生きている印象だ。敢えて言うならアレクサンダー・スカルスガルドのスター性は目立っている。それとアンドレア・ライズボローが思い切りスタイリッシュに化けていたことも…あぁ、女優なんだなぁ。

 クライマックスが盛り上がりそうで盛り上がらないのは計算の内なのか。どの場所でもサスペンスの火薬が巻かれているのに、結局火がつくことなく終わってしまった。リアリティが重視されたというより、抑揚がつけられなかっただけに見える。ハギス映画のスピンオフに終わらせるには勿体無い。





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