ラスト・ベガス

ラスト・ベガス “Last Vegas”

監督:ジョン・タートルトーブ

出演:マイケル・ダグラス、ロバート・デ・ニーロ、モーガン・フリーマン、
   ケヴィン・クライン、メアリー・スティーンバージェン、
   ジェリー・フェレーラ、ロマニー・マルコ、ロジャー・バート、
   ジョアンナ・グリーソン、マイケル・イーリー、ブレ・ブレア

評価:★★




 最近の映画界はやたら老人が元気だ。人生の終盤に入った彼らの溌剌とした姿は確かに頼もしいのだけれど、さすがに拝跪が過ぎるのではないか。…なんて思っても『ラスト・ベガス』にはちょいと引き寄せられる。何と言っても、面子が濃いのだ。

 主演四人の名前を並べただけでも迫力があるし、そこに動く画まで入ってくるとどうだ。役作りなのか妙に黒々しているせいで目周りのお直しが浮き上がって怖いマイケル・ダグラス。例のスマイルを浮かべてもはや遊んでいるようにしか見えないロバート・デ・ニーロ。普段より羽目を外して不真面目さを強調した役どころを楽しんでいるモーガン・フリーマン。ハンティング帽とメガネを装着するとスティーヴン・スピルバーグそっくりになるケヴィン・クライン。とりわけダグラスとデ・ニーロが一緒に入る画が、うーん、貴重と言うかキワモノ的と言うか。

 斯くして四人がやることは、ラスヴェガスでのどんちゃん騒ぎだ。ビキニの女たちの品定め。オカマちゃんのナンパ。年金を賭けたカードゲーム。高層ビル最上階に設置されたジェットコースター。マフィアの真似事。プールへの落とし合い。…ってこれはもう、どう考えても「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(09年)の老人版だ。それを隠そうとしない暴走を潔いとするか否か。まあ、四人が楽しそうだし、寛容な気分が若干勝つ。

 ただ、老いた男たちが主役の分、感傷性が迫り出しているのは嬉しくない。幼少期からの親友同士であるダグラスとデ・ニーロには確執があり(そんなに大したことではない気もするけれど)、それが四人の友情を揺るがせる。これをベースにちょいと良い話風に落とし込もうとするところに、脳天気ではいられない卑しさを感じる。弱った足腰の影響を最も受けたのは、物語だったというオチ。

 物語を動かすのはダグラスとデ・ニーロだけれど、老いてますます可笑しいクラインを断然ひいきにしたい。毛という毛がほとんど真っ白になってしまったのに少々ショックを受けつつも、そのラテンを思わせる軽快な身のこなしやセリフ回しには、あぁ、クライン健在だとハッピー気分。特に間の取り方は、そこいらのお子様俳優たちが束になっても敵わない呼吸。うーん、改めて思う。フィービー・ケイツは儲けたなぁ。

 メアリー・スティーンバージェンは今回、ヒロインとしてお姫様扱い。ホテルのバーで何度も歌声を披露する他、ふたりの男から愛されるVIP待遇。さぞかし撮影は楽しかっただろう。狭いタクシーの中で四人の名優に囲まれる画、なんだかスゴカッタ。彼女の役をメリル・ストリープやらグレン・クローズやらジェシカ・ラングやらが演じていたら…なんて想像すると、大変恐ろしい悪夢が広がるのはここだけの話。





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