ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日

ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日 “This Is the End”

監督・出演:セス・ローゲン、エヴァン・ゴールドバーグ

出演:ジェームズ・フランコ、ジョナ・ヒル、ジェイ・バルチェル、
   ダニー・マクブライド、クレイグ・ロビンソン、マイケル・セラ、
   エマ・ワトソン、ミンディ・カリング、デヴィッド・クラムホルツ、
   クリストファー・ミンツ=プラッセ、リアーナ、マーティン・スター、
   ポール・ラッド、チャニング・テイタム、ケヴィン・ハート、
   アジズ・アンサリ、ジェイソン・シーゲル、バックストリート・ボーイズ

評価:★★★




 英国が「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」(13年)なら、米国は『ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』だ!…というわけでもないのだろうけれど、どこか似ている二作品。どちらも宇宙人襲来をコメディ仕立てにしているものの、笑いの質が全く違う。共に毒入りの笑いでも、英国のそれには皮肉の匂いが濃い。米国は皮肉よりも陽気さが勝つ。湿度や気温等気候の影響が大きいのかもしれない。ロサンゼルスが舞台なのだから、これで良い。

 設定からしてバカげていて、楽しい。ある新築の豪邸でパーティが開かれた夜、突如宇宙からの襲来に遭い、生き残った仲間たちが邸に籠城する羽目に。彼らは生き残ることができるだろうか。…というプロットこそ普通のSF。しかし、コメディ映画で知られる俳優たちが演じるのは、自分自身だ。セス・ローゲンはセス・ローゲンを、ジェイ・バルチェルはジェイ・バルチェルを演じる。本当の彼らを覗き見ている気分を誘う。

 だからローゲンやバルチェル、ジェームズ・フランコらが良く出る類のコメディに興味がない者には、酷くつまらないのではないかと思われる。彼らへの興味が物語の吸引力になっているからだ。スクリーンやメディアを通じて見る彼らが、なるほど納得の本性を、或いはそれとは違う本性を見せる。エゴが笑いとなって提示されるのだ。自惚れや嫌味、二枚舌や独り善がり…自分を笑い飛ばしながらサヴァイヴァルする俳優たちが可笑しい。仲良く協力して生き残ろう…なんて展開にならないのが良い。

 ローゲンはエヴァン・ゴールドバーグと共に監督も手掛けている。出演俳優たちも気心の知れた者ばかりなのだろう。当然世間のハリウッドの見方も承知だ。生首サッカーやポルノ雑誌への精液発射、エマ・ワトソンを誰がレイプしないか…等々、際どいギャグを畳み掛け、ほとんど悪乗りに近い画で遊ぶ。ローゲンが記者に「似た役ばかりだけど、本気で演技するのはいつ?」と聞かれる冒頭を見れば、ローゲンが作品にどう向き合っているか、分かる。

 ハリウッドが舞台だからゲスト的扱いの面子も豪華だ。中でもマイケル・セラは、犠牲となるハリウッドスターの記念すべき第一号の栄誉が与えられる。なかなか派手な死に様だし、そこに至るまでのバカ具合も良い。それに比べると、やはり特別扱い気味のワトソンは、弾け方が足りない。女子だから演出する側に遠慮があったのかもしれない。

 映画ネタもある。「フォレスト・ガンプ 一期一会」(94年)や「かいじゅうたちのいるところ」(09年)「グラディエーター」(00年)「スモーキング・ハイ」(08年)等が茶化され、「エクソシスト」(76年)は堂々たるパロディも登場。セレブリティの私生活もあっけらかんと叩かれる。フランコやジョナ・ヒルらはそういう姿勢を理解した上で飛ばしていることが分かるから、気持ち良く笑える。

 壮大なるコントに見えてしまうところはある。でもまあ、それでも良いじゃないか。視覚効果や美術等にたっぷりかけられた金を考えると、「こんなくだらないことに巨費を投じるハリウッドってスゲー。結局スゲー」と妙に感心し、それが寛容を導くのだ。ある意味、とても贅沢な映画と言える。





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