パラノーマル・アクティビティ 呪いの印

パラノーマル・アクティビティ 呪いの印 “Paranormal Activity: The Marked Ones”

監督:クリストファー・ランドン

出演:アンドリュー・ジェイコブス、ホルヘ・ディアス、
   ガブリエル・ウォルシュ、モリー・イフラム、カルロス・プラッツ、
   グロリア・サンドヴァル、ケイティ・フェザーストン

評価:★




 気がつけば第5作目。あの手この手で(成功したかどうかは別にして)恐怖を捻り出してきたシリーズだけれど、『パラノーマル・アクティビティ 呪いの印』はかなり思い切った方向転換を図っている。登場人物が突如、ヒスパニック系に変わったのだ。これは多分、ハリウッドがヒスパニック系を動員することの重要性に気づいたがゆえの選択なのだろう。低予算が話題なった一作目から、回を追うごとにマネー臭、マーケティング臭が濃くなる。皮肉なものだ。

 シリーズの売りは固定カメラが生み出す恐怖にあった。静止映像に不気味に映る怪異が生み出す恐怖は、大袈裟な編集の力、余分な視覚効果の力など借りずとも、十分過ぎるほどの真実味を伴っていた。それをあっさり捨てる。何と今回、静止映像はたった一カ所しかない。主人公の少年がコンドームを取りに行っている間、少女が待っているときの画がそれだ。そしてその画は、他のどの場面よりも想像力を刺激する。ブラジャーとパンツだけになった少女に何かが起こる。じわじわ毛穴に沁み込む何か。

 その他の場面はと言うと、そこいらのホラー映画と全く大差ないものになった。手持ちのビデオカメラによる映像というのが通常のホラーとは異なるものの、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(99年)の例を挙げるまでもなく映像が揺れるばかり。そのくせ編集には力が入っていて、ビデオカメラの映像をそのまま見せるというのではなく、加工が過剰に入っている。

 悪霊にとり憑かれた少年を救うという展開は「エクソシスト」(76年)を筆頭にしたホラー映画の定番。けれど、より頭にこびりつくのは、「クロニクル」(12年)との類似性だ。霊にとり憑かれた少年は超能力を持ち、自分の身体はもちろん、狙った対象物を自在に動かす。最初は能力に有頂天になり、続いて悪戯に興じ、しかし次第にそれをコントロールできなくなっていく。いやホント、「クロニクル」そのままではないか。そう言えば「クロニクル」もビデオ映像を使った映画だった。

 さらにいちゃもんをつけると、男が主人公になったのは間違いだ。男が恐怖に慄いても、いまいちそれが伝わらない。顔のパーツがとにかく派手なヒスパニック系の少年で、身体の線も細くない。いくら不幸な目に遭っても一体感を抱き難い。友達役の女の子が主人公で良いではないか。男を真ん中に置いたのも、シリーズの仕切り直しの意味があるのだろうか。

 結末を見ると、どうやら前四作との繋がりもあるらしいことが分かるのだけれど、今回ほとんど謎解きはなされない。おそらく今後のシリーズでそれを解き明かすということになるのだろう。シリーズ物の迷走が止まらない。





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