ラヴレース

ラヴレース “Lovelace”

監督:ロブ・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン

出演:アマンダ・セイフライド、ピーター・サースガード、シャロン・ストーン、
   ロバート・パトリック、ハンク・アザリア、ボビー・カナヴェイル、
   アダム・ブロディ、クリス・ノース、デビ・メイザー、クロエ・セヴィニー、
   ジュノー・テンプル、ウェス・ベントレー、エリック・ロバーツ

評価:★★




 リンダ・ラヴレースとはポルノ女優の名前だ。主演作「ディープ・スロート」(72年)はポルノ映画史上最大のヒット作らしく、ラヴレースもまた伝説的な存在のようだ。『ラヴレース』はポルノ女優誕生の瞬間と、映画製作の裏側を描く。クリトリスが喉にある女を演じた女優とその映画の内幕だなんて、面白そうじゃないか。

 楽しいのは前半だ。厳格なカトリック教徒の母親(シャロン・ストーンが本人と分からないくらいに変身して女優としての意地を見せる)に育てられたリンダが、ある日出会った年上の男と恋に落ち、アッという間に同棲・結婚へ。気がつけばポルノ女優として成功するまでが、70年代の美術や衣装、音楽をふんだんに塗しながら描かれる。

 リンダを演じるアマンダ・セイフライドは被写体として眺めが良い。ブロンドイメージの強いセイフライドが髪をブルネットに染め、裸を見せることを厭わずにコケティッシュな笑顔を振り撒く。スタジオでプロモーション用の写真を撮る際に着用する、水玉入りの赤いワンピース姿など、大変可愛らしい。

 後半はこの無邪気なポルノ女優が、実は人生自体を演じていたということが明らかにされる。少しずつ時間を戻りながら描かれるその闇の陰湿さは、ほとんどホラーの趣。ラヴレースの夫となった男こそがろくでもない人間で、妻にフェラチオのテクニックを仕込み完璧に仕上げたことをいいことに、彼女を金儲けの道具として使い始める。そのくせ愛も具えているからタチが悪い。今で言うなら、悪質なストーカーに通じるだろう。ピーター・サースガードがさすがの性格演技。

 物語はラヴレースが映画製作の裏側を告白し、女性活動家として動き始めるところで終わる。それは一向に構わないのだけど、それならばそこに行き着くまでが一切触れられないのは、さすがにおかしいのではないか。ラヴレースは出資者の手を借りて夫の元から逃げ出す。そこから告白に至るまでの葛藤こそが、人々に何かしらの思いを抱かせるものになるのではないか。

 映画の中でラヴレースは、実は何もしていない。ダメ男に引っ掛かり、暴力で脅されて売春し、ポルノ女優になり、別の男の手によりその悪夢から脱出する。これでは「女の人生、男次第」みたいに見えてしまうのではないか。ポルノ業界に対する思いが中途半端なのも気になるところだ。





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