ホビット 竜に奪われた王国

ホビット 竜に奪われた王国 “The Hobbit: The Desolation of Smaug”

監督:ピーター・ジャクソン

出演:マーティン・フリーマン、イアン・マッケラン、リチャード・アーミテイジ、
   ベネディクト・カンバーバッチ、オーランド・ブルーム、
   エヴァンジェリン・リリー、リー・ペイス、ルーク・エヴァンス、
   スティーヴン・フライ、ケン・ストット、ジェームズ・ネズビット、
   ミカエル・ハーシュブラント、シルヴェスター・マッコイ、
   エイダン・ターナー、ディーン・オゴーマン、グレアム・マクタヴィッシュ、
   ピーター・ハンブルトン、ジョン・カレン、マーク・ハドロウ、
   ジェド・ブロフィー、ウィリアム・キルシャー、スティーヴン・ハンター

評価:★★★




 「指輪物語」の前日譚として書かれた小説の新たなる映画三部作。二作目『ホビット 竜に奪われた王国』は基本的に、一作目「思いがけない冒険」(12年)と感じることはほぼ一緒だ。闇が世界を覆い尽くす前の冒険には翳りが乏しく、ドワーフだらけの画面は華やかではなく、加えて主要人物がオッサンばかりなのにギョッとする。ただし、世界観の説明が省かれる分、アクションの見せ場が次々出てくるのは有難く、目に残るヴィジュアルも少なくない。

 まずは大蜘蛛に襲われる場面だ。ただでさえ怖ろしいヴィジュアルの蜘蛛が大群で登場。脚の動きが実に気色悪く、その顔の造形もなかなかの迫力。彼らの糸でぐるぐる巻きにされた仲間たちが蜘蛛のエサにされそうになる画が悪夢的。この前の場面では、ビルボ・バギンズが木の天辺から美しい景色を眺めるショットがあり、その対比も効いている。

 続くのはエルフにさらわれた仲間たちが脱出する場面。小さなドワーフたちが酒樽の中に入って川の流れに乗って逃げるというアイデアが愉快。この場面ではエルフだけなくオークもたっぷり登場して、大乱闘が繰り広げられる。ジャクソンもカメラを大胆不敵に動かして、躍動感を刻みつける。

 トドメはもちろん、スマウグという名のドラゴンが登場する場面だ。巨大な迷宮の中、一面に広がった財宝の下で眠っていたドラゴンの目が現れるショットが素晴らしい。ビルボじゃなくても唖然とする。このドラゴンは喋り過ぎるのがつまらないのだけれど、その大きさは文句なしに素晴らしい。巨大な迷宮を小さく感じさせるほどに大きなそれが、自在に動き回る画。ドラゴンという架空の生き物が出てくるとゲーム風になる危険もあっただろうに、それを鮮やかに切り抜けるあたりは、さすがジャクソンと言うべきか。

 新登場のキャラクターではエヴァンジェリン・リリーが演じるエルフの女戦士タウリエルが断然印象に残る。抜群の戦闘能力でオークを次々片づけていく様には惚れ惚れさせられるけれど、それ以上にドワーフのキーリとの間に微妙な感情が芽生えるあたり、女らしさも感じさせて良い。リリーの配役もぴったりで、なるほど人間役だとちょいブスめの容姿が、エルフメイクでは個性として活かされる。久しぶりにレゴラス役で復帰したオーランド・ブルームはたっぷり見せ場があるのに、リリーの陰に隠れてしまった感がある。

 リリーを見ても良く分かるけれど、このシリーズは配役がとても丁寧だ。エルフ役の俳優はどこか浮世離れした容姿の者で揃えられ、ドワーフ役の俳優はむさ苦しさが求められる。ホビットは可愛らしくあるべきだし、人間の戦士は凛々しさがキーポイントになっている気がする。ゴラムの代わりにドラゴンでモーション・キャプチャーが使われるものの、これをベネディクト・カンバーバッチが担当する意味は分からない。声も加工されてしまっているし、もちろんドラゴンの容姿にカンバーバッチの面影はない。

 三部作は二作目が最も難しいと言われるものの、その難題はクリア。完結編が長々としたエピローグ映画にならないことを祈る。





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