キック・アス ジャスティス・フォーエバー

キック・アス ジャスティス・フォーエバー “Kick-Ass 2”

監督:ジェフ・ワドロウ

出演:アーロン・ジョンソン、クロエ・グレース・モレッツ、ジム・キャリー、
   クリストファー・ミンツ=プラッセ、モリス・チェスナット、
   クロウディア・リー、クラーク・デューク、オーガスタス・プリュー、
   スティーヴン・マッキントッシュ、モニカ・ドラン、ロバート・エムズ、
   リンディ・ブース、ドナルド・フェイソン、オルガ・クルクリーナ、
   トム・ウー、アンディ・ナイマン、ダニエル・カルーヤ、
   ジョン・レグイザモ、リンジー・フォンセカ、ヤンシー・バトラー

評価:★★




 スーパーヒーローに憧れるオタク高校生が、インターネット経由で仕入れたスーツとマスクによりコスプレ、街の悪に立ち向かう様を描いた「キック・アス」(10年)は、今やカルト的な人気を獲得したアクション・コメディだ。ユーモアと暴力の絶妙のブレンドを実現したのが大きい。その続編となる『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』を観れば、中でも何が人気を博したのか、良く分かる。ヒット・ガールだ。

 何しろ出番が増えている。見せ場も満載だ。いきなりキック・アスに銃弾を浴びせて笑いかけるわ、相変わらずのアクロバティックな動きで悪を仕留めるわ、泣き真似をするわ、ピンクを積極的に取り入れた洋服で女の子らしさを見せるわ、普通の女の子になろうとしてもじもじするわ、ダンス部で格闘技を取り入れたパフォーマンスで圧倒するわ…。キック・アスより目立っているくらいだ。

 ただし、前回に較べてヒット・ガールが具えていたシュールな面白さは随分薄らいだ。脚本の描き込み不足もあるだろうけれど、より大きな問題はクロエ・グレース・モレッツが成長したことだ。成長期真っ只中のモレッツだから、当たり前のことではあるのだけれど、10歳そこそこと15歳では体格がまるで違っていて、カッコイイキメポーズを連発するのは良いけれど、汚い言葉を吐いたり、過剰な暴力に走ったり、子どもであるがゆえに予想外の方向から飛んでくるえぐ味はほぼ消滅したと言って良い。ヒット・ガールは単純な女の子ヒーローになったのだ。

 ヒット・ガールのえぐ味の消滅はそのまま物語の不活発化に繋がる。街のあちらこちらからから現れた自称ヒーローたちと、同じく街のあちらこちらから群がる自称悪の軍団が対決するという、工夫のない構図が物語いっぱいに広がる。善も悪も中身はオタクばかりというのが特徴で、ヒーロー人気がオタクに支えられていることを宣言するかのようだけれど、平凡なパロディの域を出ないのが無念だ。

 …となると分が悪いのは暴力描写だ。引き続き残酷な暴力を直接的に見せる場面が連発。人間の身体が単なる肉の塊と化していく描写が、目を覆いたくなる速度で提示される。磁力を失った平凡なパロディでは、ここに皮肉が絡んだユーモアが入り込む隙がない。

 ヒット・ガールよりある意味心に残るのは、マザー・ロシアなる悪役だ。カート・ラッセルを女にしたような眼帯オバサン。ヒット・ガールとの死闘もさることながら、ナイト・ビッチなる新キャラクターの自宅を襲う場面の凶暴ぶりが凄まじい。敢えて残酷度の高い殺戮法を選び、嬉々として見せつける。現実世界にこんなオバサンがいたら、絶対に近寄ってはいけない。





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