ザ・ハリウッド

ザ・ハリウッド “The Canyons”

監督:ポール・シュレイダー

出演:リンジー・ローハン、ジェームズ・ディーン、
   ノーラン・ジェラード・ファンク、アマンダ・ブルックス、
   テニル・ヒューストン、ガス・ヴァン・サント

評価:★




 舞台は映画業界だ。一本の映画の製作現場。登場人物は映画プロデューサーやその部下、彼らの恋人だ。華やかなるセレブリティ社会の内幕を描く…作品ではもちろんない。シドニー・シェルダン風の確信犯的に安っぽい物語が用意された『ザ・ハリウッド』のいちばんの見所は、エロティック描写にある。

 何しろ主演男優のジェームズ・ディーン(James Deen。Deanではない)は、アメリカが誇る人気ポルノ男優というのだもの。その割りにはさほど脱いでなかったけれど、まあ良い。ディーンはあくまでヒロインの引き立て役のはずだ。呼び物になるのはヒロインのリンジー・ローハンであり、彼女がフルヌードを見せるところなのだ。

 実際ローハンはかなり大胆に脱いでいる。スイカ・サイズのおっぱいもボリュームある尻もしっかり見せる。シャワーシーンにもセックスシーンにも果敢に挑む。もしかしたら、自分にとっての「マルホランド・ドライブ」(01年)になるかもしれない。

 ローハンがそう勘違いしたのも無理はなく、ムードだけはアダルトでアンニュイで妖しげだ。男の性的嗜好がアブノーマルで、もしかしたらスキャンダラスな話題性が広がるかもしれない。最初のエロ場面に笑う。ディーンとローハンのカップルがネットで知り合ったらしい男を家に招き入れる。3Pに興じるのかと思いきや、セックスするのはディーンとローハンのみ。男はそれを傍らで見守り、自分は自慰行為に走るのだ。

 浮気と嫉妬がテーマになった昼メロテイストのストーリーはどうでも良い。つまらないけれど文句もない。問題はローハンの身体から、すっかり若さが奪われていることだ。このジャンルが似合わないタヌキ顔という点には目を瞑るにしても、張りのない肌、不自然にふっくらした唇、「ブラック・スワン」(10年)風のキツいメイクはどうなんだ。場面によっては産毛と思しき毛がやたら目立ち、身体中に痣が散見される。場合によってはいやらしくも映るはずの弛みが、全くプラスになっていない。尻もおっぱいも血管が浮かぶばかりで哀しげではないか。早い話、30代後半にしか見えない。いや、40代と言われても納得するかもしれない。もちろんその年代ならではのエロスをローハンは持ち合わせていない。

 大体エロスに対する嗅覚が鈍い。ローハンにヘソまで隠れるおばちゃんパンツを履かせるわ、緑と赤のライトがチカチカ点滅する中で合体させるわ、中途半端に同性愛描写を放り込むわ…。エロに見切りをつけたのは、ローハンが男物の大きな白シャツだけを着て、尻をチラ見せするシーンだ。僅かほどにも興奮しない。

 せめてローハンとディーンの役柄が逆だったら良かったのに。危険な趣味を持つローハンが男たちを翻弄するのだ。ビッチイメージを逆手に取るぐらいの思い切りこそが、ローハンの生き残りを左右するものだろうに…。





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