なんちゃって家族

なんちゃって家族 “We're the Millers”

監督:ローソン・マーシャル・サーバー

出演:ジェイソン・サダイキス、ジェニファー・アニストン、エマ・ロバーツ、
   ウィル・ポールター、ニック・オファーマン、キャスリン・ハーン、
   エド・ヘルムズ、モリー・クイン、トメル・シスレー、マシュー・ウィリグ、
   ルイス・ガスマン、トーマス・レノン、マーク・L・ヤング

評価:★★★




 主人公はドラッグの売人で、部屋は足とチーズの匂いがする男だ。膝の上に乗せたパソコンでYouTubeを見ながらケータイで会話、スーツケースにマリファナを積み込む。その彼が年増ストリッパー、ホームレス少女、アホの童貞少年と一緒に幸せファミリーを演じ、メキシコからドラッグの密輸を試みる。大きなキャンピングカーに乗り込んでの、ちょっとした小旅行。その過程で本物の家族らしくなるのを見せる映画だと、簡単に読める。

 単純な設定に見合った予測通りの展開だし、見せ場のひとつになるはずの国境越えがあっさり処理されるのは物足りない。マリファナを包んだ毛布を赤ちゃんに見立てるギャグで長々引っ張るあたりを見ても分かる通り、笑いにキレがあるとも言い難い。

 それにも関わらず『なんちゃって家族』が退屈と無縁でいられたのは、俳優のアンサンブルによるところが大きい。個々の俳優を取り出すと説得力に欠ける。無個性俳優界のトップランナーであるジェイソン・サダイキスは、痩せて七三分けにしたらあら不思議、デニス・クエイドのバッタモンみたいだ。ジェニファー・アニストンはTVシリーズ「フレンズ」(94~04年)のレイチェル役の影がやっぱり消えないし、エマ・ロバーツもウィル・ポールターも普通だ。ただ、掛け合いが始まると、そこそこ楽しく見せるのだ。サダイキスとアニストンがコメディ映画で重宝されるのには理由がある。間の取り方がとても上手い。バカに走っても嫌悪感を抱かせない。

 アニストンが久しぶりに良い眺めだ。ストリッパー役として登場するも、身体をチラ見せするだけの冒頭に「これだけかよ!」と野次を飛ばしたものの、中盤に大きな見せ場がやってくる。唐突に始まるストリップ。尻のアップやバックショットにスタント疑惑ありだけれど、日頃のトレーニングの成果が表れた均整の取れた身体で、楽しく踊る。何と言うか、自信に溢れているのが気持ち良い。この調子で振り切れた演技を続けて欲しい。100年レイチェルでも許す。

 美味しかったのはポールターだろう。性欲過多でも経験も技術もない童貞坊やは、子役時代に睨んだ通りブサイクに成長。その間の抜けた表情が天然を思わせるのが良い。アニストンとロバーツに交互に唇を奪われるシーンがクライマックスだ。美女ふたりからのキスのプレゼント、舌入れあり。一生の記念にするが良い。

 旅の途中で出会った変人家族も使い捨てにされない。鬱陶しくても可笑しな家族。彼らを巻き込んでの終幕のドタバタには、分かっていてもホロリとさせられる。作り手の作戦にまんまとハマる。緩い作りでも好感を残す、稀な一品と言えるかもしれない。





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