ホットフラッシュ ワタシたちスーパー・ミドルエイジ!

ホットフラッシュ ワタシたちスーパー・ミドルエイジ! “The Hot Flashes”

監督:スーザン・シーデルマン

出演:ブルック・シールズ、ダリル・ハンナ、ヴァージニア・マドセン、
   カムリン・マンヘイム、ワンダ・サイクス、エリック・ロバーツ、
   マーク・ポヴィネッリ、シャーロット・グラハム、アンドレア・フランクル

評価:★★




 80年代のスター女優を集めた時点でやるべきことは決まる。友情を感動的に盛り上げることでも、更年期障害に向き合うことでも、バスケットボールの試合をそれらしく見せることでも、乳癌の検診車存続のドラマを繋ぐことでもない。女優たちを痛々しく見せないことこそが、いちばんの使命となる。それを請け負うのがスーザン・シーデルマンというのが、うーん、これも狙っているのか。ある意味女版「エクスペンダブルズ」(10年)な『ホットフラッシュ ワタシたちスーパー・ミドルエイジ!』だ。

 ここに出てくる女優は、現在第一線から退いている存在だ。映画出演は続けていても、劇場公開すら危うい小品に細々と出ているに過ぎない。そのメンバーが一堂に会して、年齢に負けることなくバスケットボールをやろうというのだ。周囲は思う。やめるべきだ。勘弁してくれ。痛々しく映るのは辛い。彼女たちは同世代のジョディ・フォスターのようにメジャーシーンにはいないし、キム・ベイシンガーのように未だ美貌を維持してもいない。ダイアン・レインのように優雅な歳の重ね方が憧れとなることもない。メグ・ライアンやデミ・ムーアのようにお直しや離婚劇でゴシップを取り上げられることすらないのだ。別にアンチエイジングに励めとは言っていない。

 だから、演じるキャラクターのせこさにはがっかりする。女子高校生チームに勝つべくやることが、審判の買収であり、尻による突き飛ばしであり、足の踏んづけであり、髪の毛の引っ張りであり、パンツの脱がしなのだ。おそらく可笑しいと思ってやっているのだろうけれど、それこそ見せるのは器の小ささのみ。女子高生の親にそのふしだらな私生活を告げ口するという展開も嫌な後味を残す。

 もっと綺麗に撮ってあげれば良いのにと思う。最初誰も彼もが草臥れた状態で出てくるのは仕方がない。けれど試合を通じて人生を取り戻すという筋立てがあるのなら、次第に彼女たちが輝いて見えなければならない。それなのにそういう変化が全く起こらない。代わりにオバサン体型が延々強調される。思うに敵は弛みだ。シワが出てくるのは仕方がないけれど、それよりも全体的な締まりのなさが、彼女たちを美しさから遠ざける。弛みを隠さないのは潔くても、目に残るのが二の腕のたぷたぷばかりでは寂しいというもの。

 その状態のまま迎えるクライマックス。女子高校生チームの中でもヒール役の娘を孤立させるのはどうか。ここは敵は敵なりの正々堂々たる態度で対決するべきではないのか。フェアなチーム状態であってこそ、中年女たちの快進撃に喝采を贈れるし、気持ちの良い快感が待っているのではないか。

 そんなわけで女優たちは最後まで魅力的には見えない。ブルック・シールズはますます「オカマチャンに見えるデカい女」色を強くし、ダリル・ハンナはこの歳で不思議ちゃんイメージを植えつける。ヴァージニア・マドセンはボトックス顔がきつくなってきた。全員ドスコイな腰回りではあるものの、元々太めのカムリン・マンヘイムやワンダ・サイクスも放り込まれているので、元美人女優たちのドスコイはさほど気にならない。これが救い。これだけが救い。

 あ、でも試合場面でスタントをほとんど使っていないのは偉いかもしれない。編集の力を借りながら、自分の肉体を動かしている。その結果、試合シーンは大変微笑ましいもので、さすがにもう少し迫力が欲しくもなるのだけれど、女優たちが身体を隠すことなく動かす、その姿勢が思いがけず立派に見えてくる。撮影は楽しかっただろうし、懐かしい再会もあっただろうし、あぁ、良かったねぇ。





ブログパーツ

blogram投票ボタン

スポンサーサイト



テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

プロフィール

Author:Yoshi
Planet Board(掲示板)

旧FILM PLANET

OSCAR PLANET




since April 4, 2000

バナー
FILM PLANET バナー

人気ページ<月別>
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

Friends
福☆こもろ