グリフィン家のウエディングノート

グリフィン家のウエディングノート “The Big Wedding”

監督:ジャスティン・ザッカム

出演:ロバート・デ・ニーロ、ダイアン・キートン、スーザン・サランドン、
   キャサリン・ハイグル、アマンダ・セイフライド、ベン・バーンズ、
   トファー・グレイス、ロビン・ウィリアムス、クリスティン・エバーソール

評価:★




 ボートの浮かぶ湖の傍らの邸宅。帰宅したロバート・デ・ニーロと恋人のスーザン・サランドンが、いきなりキッチンでいちゃこき始める。テーブルの上に腰掛けたサランドンに向かってデ・ニーロが言うセリフがこうだ。「ランチのデザートを頂こうじゃないか」。サランドンのスカートを捲り上げるデ・ニーロ。実は部屋には元妻ダイアン・キートンがいて、気づかれないように出て行こうとするのだけれど、結局失敗。驚いたデ・ニーロは床にひっくり返る。股間を痛そうに押さえながら。

 このオープニング場面は『グリフィン家のウエディングノート』を実に良く表している。売りがオスカーを受賞するほどの実力派ヴェテランとハリウッド期待のフレッシュな若手の共演にあるのは一目瞭然。けれどまさか彼らの全員が、下ネタだらけのドタバタに走ると誰が思うだろうか。何と言うか、「俺たち私たち、ここまでできるんだ」的な捨て身が哀れを誘う。

 ややこしい家族関係が用意され、次男の結婚式に向けて話は進む。が、もちろんそんなのは重要ではない。誰と誰が同じ画面に入って、どんな下ネタを繰り出すのか。作り手の考える有難味はそこにしかない。デ・ニーロとキャサリン・ハイグルが父娘として語り合っても、呆れるくらいに説得力ゼロ。ほとんどコントの趣。

 そんなわけで観客の興味は、早々に物語から離れる。集中すべきは、どう考えても面白くなりそうにない話の中で(この予感はあっさり的中する)、誰がいちばんマヌケを晒すのか、誰がうっかり張り切ってしまいかえってバカに見えるのか、その観察だ。

 デ・ニーロはキートンから顔面パンチを受ける。鼻血ブーにもなる。キートンは空手三段というバカ設定。聡明なはずのキートンはデ・ニーロと寝てしまう。あろうことか笑みを浮かべる。その上、今も愛があるのか確かめたかったと言い訳する。サランドンは二号扱いしたデ・ニーロに復讐を始める。イイオンナぶって、実は器の小さな女だ。

 ハイグルはデ・ニーロをビンタするだけじゃ飽き足らず、スーツにゲロを吐く。大勢が見る前で不機嫌さを隠さない、無神経な女でもある。トファー・グレイスは会食の席で、股間をまさぐられる。それで恋に落ちた彼は、必死のアプローチを試みるも相手にされない。何故か童貞という設定。いかにも胡散臭い神父のロビン・ウィリアムスは、これから結婚するふたりに肉体関係の有無を執拗に迫るセクハラ攻撃。教会で懺悔させ、悪びれることなく事態を悪化させる。

 怖ろしいことに、作り手はこれを面白いと思っているのだ。そしてその先に感動が待っていると思い込んでいるのだ。ほとんど唯一まともに見えるのはアマンダ・セイフライドだ。こういう特徴のない役はつまらないものだけれど、かえって役者としてのダメージは少ないのではないかと察する。退屈なバカ騒ぎの中では、おとなしくやり過ごすのがベストだ。映画でも現実でも…。





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