ヘンゼル&グレーテル

ヘンゼル&グレーテル “Hansel & Gretel: Witch Hunters”

監督:トミー・ウィルコラ

出演:ジェレミー・レナー、ジェマ・アータートン、ファムケ・ヤンセン、
   ピヒラ・ヴィータラ、トーマス・マン、ピーター・ストーメア、
   デレク・ミアーズ、イングリッド・ボルゾ・ベルダル、ヨアンナ・クーリグ

評価:★★




 世界的に有名な童話の本気の映画化はまだまだ続く。誰もが知っている話だと世界観を伝えやすいし、ちょっと脚色をするだけで感心してもらえる可能性は高い。なるほど分かる気がする。「赤ずきん」や「白雪姫」、「不思議の国のアリス」に続くのは「ヘンゼルとグレーテル」だ。なかなか地味なところを突いたものだ。『ヘンゼル&グレーテル』は正確には、少年少女が主人公ではない。あれから数十年、魔女ハンターとなった兄妹が描かれる。なかなか思い切ったと言える。ヘンゼルなんて、お菓子の家で暴飲暴食したせいで、糖尿病という設定だ。うぉー。

 果たしてヘンゼルは男らしく、グレーテルもまた男らしく成長した。ヘンゼルは「マトリックス」(99年)のネオから借りてきた革コートを着こなし、グレーテルはキャットウーマン風のレザースーツをスタイリッシュに見せる。血気盛んな彼らは、魔女を見つければ、身体を張って襲い掛かる。機関銃やクロスボウを傍らに置いて、常に戦闘態勢。魔女よりも獰猛な感じが可笑しいやら呆れるやら。グレーテルなんて、魔女相手ではないけれど、いきなり頭突き攻撃だ。

 兄妹が対決する魔女たちのメイクはどうにかならなかったのか。顔を白く塗ってひび割れさせただけの安易さで、「ヘル・レイザー」(87年)失敗版みたい。仮面ライダーや戦隊物の悪役として通用しそうな感じじゃないか。大魔女を演じるファムケ・ヤンセンはメイクすると、面影全くなし。ちゅーか、マドンナにしか見えない。魔女たちの集会場面はコスプレ・ショーの趣き濃厚だ。関係ないが、魔女が操るトロールはガレッジセールのゴリそのまんま。

 描写がとにかく残酷だ。身体が引きちぎられるわ、虫を食って爆発するわ、顔が踏み潰されるわ…。子どもが親を殺すように仕向けたりするところは明らかにやり過ぎ。魔女たちが散っていく様も、いくら悪役とは言え、その無慈悲さが気味悪い。そこまでしなくても良いじゃないかと、うっかり魔女側につきそうになる。いや、兄妹も結構な仕打ちを受けるのではあるけれど、だったらもう少し魔女がどう悪いのかを見せてくれないとなぁと真面目な気分。

 物語は魔女たちの策略を描き出しながら、同時に兄妹の過去を露にする。お菓子の家も当然再登場するのだけれど、すっかり寂れてしまっているのが哀しい。お菓子の家はこの話のシンボルのようなものだと思うのだけれど、違うのか。もう少し話に華やかに組み込んで欲しかった。別にヘンゼルとグレーテルじゃなくても成立する話なのでは?…という疑問がちらつく。

 下積み時代が長かったからか、スターになったジェレミー・レナーは最近はすっかりアクションスターだ。この軽いんだか重いんだかよく分からない世界観の中で、ヘンゼル役で余裕のパフォーマンス。きびきびした動きは確かにアクション映画向きだ。ただ、連発が過ぎると飽きられるのも早くなるので要注意。グレーテルを演じるジェマ・アータートンの、レナーよりも目立ってやると言わんばかりの暴走をしっかり受け止めていたのはさすがだけれど…。





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