NO ONE LIVES/ノー・ワン・リヴズ

NO ONE LIVES/ノー・ワン・リヴズ “No One Lives”

監督:北村龍平

出演:ルーク・エヴァンス、アデレイド・クレメンス、リー・ターゲセン、
   ローラ・ラムジー、デレク・マジャール、アメリカ・オリーヴォ、
   ボー・ナップ、ブローダス・クレイ、リンジー・ショウ

評価:★★




 北村龍平監督については詳しくない。名前は知っているものの、作品は観たことがない。ただ、『NO ONE LIVES/ノー・ワン・リヴズ』だけでも、彼が暴力に対してこだわりを見せる人だということはよく分かる。描写をソフトにして「逃げる」ようなことは絶対しないタイプ。残酷さを傍らに置きながら、それと真正面から向き合う男。

 田舎の窃盗団と殺人鬼の対決は、したがってホラー式に描かれる。殺人鬼に目をつけられた者たちが一人ひとり、特別な方法により殺されていく。あまりに残虐無慈悲で、身の毛がよだち、でも思わず笑えもしてしまうのがポイントだ。ターゲットを仕留めるためにの罠の張り方が周到で、人の身体が豪快に吹っ飛んでいく。

 その延長に血へのこだわりが見える。真っ赤な血は出てこない。黒くて粘り気のあるそれが滴り落ち、方々に飛び散り、大きな血溜まりを作る。その偏執的なこだわりに、何と言うか、作り手の狂気のようなものを感じさせる。画面を奇麗に見せることなど全く興味のない者による、嬉々としたブラッド・ショウ。血こそが狂乱の画面を完成させる、最後のアイテムだ。

 ただし、途中からあからさまにアイデア切れが露になる。どんな方法で殺害されていくのかが見所なのだから、最後までアッと言わせる描写を用意するべきだろうに、いたって普通の殺害描写が目立ち始める。三流殺人鬼でもできそうなそれなど見たくない。凡人では考え付かないような技を見せて欲しい。

 殺人鬼を演じるのはルーク・エヴァンスだ。整った顔と無駄肉のない身体が血に染まるのが、妙にセクシーだ。残酷が過ぎて笑える画の数々にも馴染んでいる。泥棒一味の隠れ家を突き止める場面が可笑しい。絶対に無理があると嬉しく突っ込みながら、全身血塗れになった画のインパクトに大笑い。真っ赤に染まり、目だけがギラリと光る。その後プールで血を落とすのもお茶目だ。尻まで見せる女性向けサーヴィス(?)がワケワカラン。

 「殺人鬼」と「人質の女」の関係はもっと突っ込んで欲しかった。犯人と被害者でありながら、一方通行ではない「愛情」のようなものが流れている。クライマックスはそれが盛り上がりの燃料になるべきだった。結局単純化されたようで拍子抜け。最後まで狂ってこその映画だろう。





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