特攻野郎Aチーム THE MOVIE

特攻野郎Aチーム THE MOVIE “The A-Team”

監督:ジョー・カーナハン

出演:リーアム・ニーソン、ブラッドリー・クーパー、ジェシカ・ビール、
   クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン、シャールト・コプリー、
   パトリック・ウィルソン、ジェラルド・マクレイニー、ヘンリー・ツェーニー

評価:★★★




 本来、勢いに任せたアクションは好きではない。頭で考えることを放棄、やたら銃弾が入り乱れ、次から次へと爆発が起こり、視覚効果も破廉恥なほどに投入される。脳ミソが足りないとしか思えないチープなそれになることが多いからだ。『特攻野郎Aチーム THE MOVIE』もその流れに入る作品ではないかと最初は白けた気分になるのだけれど、次第に危惧したほどには気にならなくなる。ハッタリの利かせ方が笑ってしまうほどに大きくて、ついと言うかうっかりと言うか、とにかく大らかな気分を誘われるのだ。

 いちばんバカバカしくて、ほとんど感動してしまったのは、空中で戦車が活躍するシークエンスだ。乗っていた飛行機が追撃され絶体絶命、一体全体どうするのかと思いきや、パラシュートのついた戦車に乗って空中に脱出する場面。脱出するだけではなく、そのまま再び戦闘に持ち込んでしまうのだから、本当にバカ。着地なんてどうするのだろうと心配するものの、もちろん心配するだけ野暮というもので、実に気の抜けた方法で窮地を切り抜ける。そんなわけ、ないだろー。

 意外に連携プレイが重要視されているのがイイ(あまりにタイミングが良いのが笑える)。一見繋がりの見え難いそれぞれの任務が、ちゃんと繋がっている作戦ばかりで、手荒な「スパイ大作戦」風の面白さが加味されている。当然のことながら、それぞれの仕事はその特技やパーソナリティと密接に結びついていて、キャラクターの描き分けにもなっているあたり、なかなか周到である。欲を言うと、計画の全体像が分かり辛く、結局何をしたいのか理解不能になるところがあるのが残念。作戦、そして物語の全体像がもっと整理されていたら、良くできたアクション映画を観たという充実感も生まれたかもしれない。唖然とはするものの、感心はしない映画なのだ。

 リーアム・ニーソンについては誤解していたと言わざるを得ない。「96時間」(08年)を観た際、文芸畑の俳優がアクション映画に乗り込んできた印象を持ったのだけれど、ニーソンはそんな風に簡単に括れるような俳優ではなかった。立派な体躯だけでなく人間的な大きさのある人で、それを感じるには文芸映画だとか娯楽映画だとか、ジャンルは関係ない。立っているだけで画面が広がっていくような、そんな錯覚までさせてしまうのだからホンモノだ。役柄上でもリーダーを演じていたけれど、彼が真ん中で柱になっているからこそ、ブラッドリー・クーパーやシャールト・コプリーが伸び伸びバカをやれたところもあったと思う。

 荒々しさも計算の内と言われればそれまでだけれど、画面作りにはもう少し気を遣って欲しかった。人物にカメラが寄り過ぎているのが窮屈で、そこに矢継早のカット割りが入ると、何が起こっているのか判断し辛い。監督のジョー・カーナハンは「NARC ナーク」(02年)でシャープさを見せたものの、「スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい」(06年)『特攻野郎Aチーム』と雑さが目立ってきた。もう一歩引いたところから演出すると良いのではないか。





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