ワイルド・スピード EURO MISSION

ワイルド・スピード EURO MISSION “Fast & Furious 6”

監督:ジャスティン・リン

出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、
   ジョーダナ・ブリュースター、ミシェル・ロドリゲス、
   タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、
   サン・カン、ガル・ギャドット、ルーク・エヴァンス、
   ジーナ・カラーノ、ジョン・オーティス、ジェイソン・ステイサム

評価:★★




 「ワイルド・スピード」シリーズには驚く。ヴィン・ディーゼルもポール・ウォーカーもピークはとっくに過ぎている。ディーゼルはアゴ近辺を中心に脂肪の貯蓄に忙しいし、ウォーカーは自然の流れに逆らうことなくオッサン化が止まらない。けれど、『ワイルド・スピード EURO MISSION』、気がつけばシリーズは六作目を数える。前作「MEGA MAX」(11年)など、シリーズ中最も出来映えが良いという奇跡まで起こしている。実にしぶとい。うっかり期待してしまうのだけれど…。

 最も大きなトピックは、命を落としたはずのミシェル・ロドリゲスのまさかのカムバック、そして女戦士ジーナ・カラーノの初参戦だ。ふたりが話に絡む経緯はどうでも良い。重要なのは、もちろん用意されたふたりのバトルだ。「ガールファイト」(00年)以来戦いを決してやめないロドリゲスと、「エージェント・マロリー」(11年)で鮮やかな女優デビューを決めたカラーノ。カーアクションが売りのシリーズではあるものの、ふたりのバトルは格闘技そのもの。キャットファイトなんて言葉は似つかわしくなく、ロドリゲスの拳もカラーノの蹴りも重量感たっぷりだ。男たちの肉弾戦よりもよっぽど見もの。作り手もそれを承知なのだろう。ふたりの激突を二回も取り入れている。そうこなくっちゃ。

 残念なことに、その他の場面には締まりがない。前作で「荒唐無稽」を味方につけられたのは偶然だったらしい。またブラジルを舞台にするのは芸がないとばかりに、ヨーロッパを取り上げる。どうせなら色んな国に行ってみようと、スペイン、ロシア、そしてイギリスが次々登場。カーアクションのついでに観光もできて一石二鳥。安易な思いつきが、そのまま映像になったチープさが目につく。「荒唐無稽」ではなく「大味」。

売りのカーアクションはと言うと、スポーツカー同士、改造車同士の激突ではもはや新味がないと、破廉恥にも戦車や飛行機が担ぎ出される。高速道路を戦車が超スピードで駆け抜け、重要機密を乗せた飛行機が小さな車相手に本気を見せる。おそらく「荒唐無稽」の延長として投入されたのだろうけれど、いずれもパワー勝負でしかなく、アクションを面白くする工夫は見当たらない。次はスペースシャトルとでも勝負する気か。

 アンチヒーローとして登場したはずの主人公たちは、すっかり善人だ。今回などFBIから直々に捜査協力を求められる。当然デンジャラスな魅力は消失する。善と悪のどちらに転ぶか分からない危うさは失ってはいけないものだった。ウォーカーよ、パパになってデレデレしている場合じゃないだろう。

 カムバックしたロドリゲスが相変わらずの眼力を見せるだけでなく、色気まで振り撒いていたのはびっくり仰天。強さだけじゃなくフェミニンな匂いを醸し出している。一体何があったのか。気合いが空回りしてしまったのは、悪役として登場するルーク・エヴァンスだ。人気シリーズの悪漢役だからと張り切ったのだろう。身体を絞ったは良いけれど、変にやつれた顔つき。富士額が露になるボーズスタイルもそれを強調するばかりで、むしろ貧相に見える。外見的な創り込みよりも、役柄の変態性を追求して欲しかった。





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