OSCAR PLANET、言い訳

 第85回アカデミー賞授賞式が終わって、早2か月。OSCAR PLANETはすぐさま第86回に向けて進めても良かったのだけど(新予想は去年の内にほぼ出来上がっているのだ。我ながら遊びの仕事は早い!中身がないだけのことはある!)、その後も第85回を中心にフォローし続けてきた。やっぱりしばらくは、受賞できなかった人も含めて、頑張った人たちを讃えたい気持ちの方が強いからだ。アカデミー賞に絡むのは本当に難しいこと。結果が決まったから、はい次というのでは、あまりにも味気ない。

 そんなわけでようやく5月1日より、OSCAR PLANETは次回に向けて動き出す。ただ、その前に一応第85回の予想の反省をしておく。毎年最初の予想は、前年頑張った人たちをひいきにしようということぐらいしか考えていないので、ほとんど当たることはないのだけれど(と言うか、絶対に候補入りしないだろうという人も積極的に選んでいる。完璧にファン心理が働く)、それでも一応アカデミー賞専門サイトなので言い訳…じゃなかった反省ぐらいはしておくべきかと、去年ぐらいから思ったのだった。

 そんなわけで昨年に引き続き、主要部門第一回予想を振り返ってみると…。



◆作品賞 4/9
 『アルゴ』『トゥ・ザ・ワンダー』『ダークナイト ライジング』『ジャンゴ 繋がれざる者』『ホビット 思いがけない冒険』『ハンガー・ゲーム』『リンカーン』『ザ・マスター』『ローマでアモーレ』『ゼロ・ダーク・サーティ』を予想。なんと、実際に候補に挙がった9本中、4本も当てている。快挙と言えよう。しかし、その中に『ハンガー・ゲーム』が混じっているのが可笑しい。去年の春はこの映画が社会現象になっていて、それならばと無理矢理ねじ込んだのだった。

◆監督賞 1/5
 ウッディ・アレン、キャスリン・ビグロー、トム・フーパー、テレンス・マリック、スティーヴン・スピルバーグを予想。スピルバーグしか当たっていない。けれどビグローやフーパーは最終的に対象作を作品賞候補には送り込んでいるので、そう的外れでもないかもしれない。

◆主演男優賞 2/5
 ダニエル・デイ=ルイス、クリント・イーストウッド、ヒュー・ジャックマン、ブラッド・ピット、クリストファー・プラマーを予想。デイ=ルイスとジャックマンを正解。デイ=ルイス作品があるとき、彼を予想しないのはあんぽんたんなことなので、別に挙げたからと言って自慢にはならない。でもまあ、ジャックマンの予想を当てているのは、ちょっと嬉しい。ピットは『ジャッキー・コーガン』により名前を挙げていた。賞レースにはかすりもしなかったけれど、『マネーボール』に続き肩の力が抜けていて、悪くなかった。

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ヒッチコック

ヒッチコック “Hitchcock”

監督:サーシャ・ガヴァシ

出演:アンソニー・ホプキンス、ヘレン・ミレン、スカーレット・ヨハンソン、
   ジェームズ・ダーシー、ジェシカ・ビール、ダニー・ヒューストン、
   トニ・コレット、マイケル・スタルバーグ、マイケル・ウィンコット、
   リチャード・ポートナウ、カーウッド・スミス、ラルフ・マッチオ

評価:★★




 まず、アンソニー・ホプキンスがアルフレッド・ヒッチコックに全く見えない。ヒッチコックぐらい有名になると、当然最新の映画術を用いたメイクが施される。それなのに、あぁ、ホプキンスとヒッチコックは似ても似つかない。外見も醸し出す空気感も…。断わるまでもなく後者がより問題だ。最新技術が人間の強力な個性に敗北する瞬間を目撃する。ヒッチコックとは思えない者をヒッチコックだと強引に押しつけられる。別にそっくりメイクでモノマネせよと言っているわけではない。

 『ヒッチコック』は監督の後期映画「サイコ」(60年)の撮影現場を描く。ヒッチコックの代表作であり、ホラーの古典だ。シャワーシーンの残忍な殺戮やラストシーンの衝撃は、未だに語り草だ。誰もが知る名作は、一体全体、どのようにして生まれたのだろうか。

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エメランスの扉

エメランスの扉 “The Door”

監督:イシュトヴァーン・サボー

出演:ヘレン・ミレン、マルティナ・ゲデック、カーロイ・エペリエシュ、
   アーギ・スィルテシュ、ガーボル・コンツ

評価:★★




 1960年代ハンガリー、ブタペスト。その家政婦は仕事ができる。料理が上手い。掃除はテキパキこなす。時間も守る。言うことは(大抵)筋が通っている。おそらく傍にいてくれたら、かなり自分の時間を有意義に使えるはずだ。ただ、彼女は過去に何かがあったらしい。隠し事をしているようだ。無愛想で、言葉は辛辣だ。名前はしかし、ミタではない。エメランスと言う。

 『エメランスの扉』はエメランスというキャラクターが全てのような映画だ。風変わりな行動が多く、自分の家に決して人を入れることはない。ピンと伸びた背筋が気持ち良い。歩き方も堂々としている。箒で道端を掃く様すらキマッている。口から飛び出す毒舌も、いっそ痛快だ。

 しかも演じるのがヘレン・ミレンだ。根拠のない言葉でも、ミレンの口から飛び出すと怖ろしく説得力が出る。大型犬をあっさり懐かせてしまうのも可笑しいし、納得できる。「働く相手は私が選ぶわ」なんて生意気なセリフも、あら不思議、別に不快さなんて感じない。むしろ尊い人みたいだ。

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アンナ・カレーニナ

アンナ・カレーニナ “Anna Karenina”

監督:ジョー・ライト

出演:キーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・ジョンソン、
   ケリー・マクドナルド、ドーナル・グリーソン、ルース・ウィルソン、
   アリシア・ヴィキャンデル、オリヴィア・ウィリアムス、エミリー・ワトソン、
   カーラ・デルヴィーニュ、スザンヌ・ロタール

評価:★★




 確かに舞踏会の場面は大いに魅せる。列車から降り立った駅で擦れ違い、互いに何か惹かれるものを感じたアンナ・カレーニナとヴロンスキー伯爵。ふたりはマズルカを一緒に踊ることで、アッという間に恋の情熱を燃え上がらせる。そこには理屈など存在しない。本能が解き放たれ、雄と雌となったふたりが、遂に出会ってしまったことを自らのダンスで祝福しているかのようだ。

 この重要場面では舞台的演出が活きている。ダンスにはバレエやモダンダンス的要素が組み込まれる(手の動きが心に残る)。ふたり以外の者を静止させる。かと思えば、ふたり以外を一瞬で消し去る。ふたりだけに照明を当てる。カメラは流麗にも、ダンスをふたりの一呼吸のように撮り上げる。大胆不敵なケレンが運命の恋と共鳴する。

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April 19 - 21 weekend, 2013

April 19 - 21 weekend, 2013

1 In the House|$10,480(3)$31,441
2 オブリビオン|$9,795(3783)$37,054,485
3 Filly Brown|$7,863(188)$1,478,323

4 42|$5,453(3250)$53,753,511
5 The Company You Keep|$4,719(84)$950,482
6 Home Run|$4,153(381)$1,582,466
7 Disconnect|$3,776(67)$412,000
8 プレイズ・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命|$3,189(1542)$11,642,645
9 The Croods|$2,689(3435)$154,633,037
10 Renoir|$2,521(56)$658,043

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 モデルのジェシカ・キャバンさんとの結婚間近が噂されているブルーノ・マーズさんですが、どうやらかなりユニークな結婚式を計画中のようです。インタヴューによるとマーズさんは、山の天辺で式を開催、花火を打ち上げる予定で、自身は器械体操や曲芸、一輪車ができるようになる必要があるとのこと。前半部は金の力で何とかなるでしょうが、後半部は身体を張らないといけませんね(大道芸人か!)。歌手仲間のP!nkさんに指導を受けると良いと思います。あ、ちなみに「Marry You」は流さない予定だとか。ベタ過ぎますからね。ピアノの弾き語りも良いと思いますが、他人の曲はやめておくべきというのは、陣内智則さんの例を見ても明らかです。

 Box Office。公開5週目の『The Croods』が興収1億5,000万ドルを超えました。日本で上映される際は、吹替えオンリーでしょうか。一日一回で良いから字幕版を作って欲しいなぁ。吹替え3D版と字幕2D版があったら、迷わず後者を選びます。相変わらず吹替えの質が悪いの何の。

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マーサ、あるいはマーシー・メイ

マーサ、あるいはマーシー・メイ “Martha Marcy May Marlene”

監督:ショーン・ダーキン

出演:エリザベス・オルセン、サラ・ポールソン、ジョン・ホークス、
   ヒュー・ダンシー、ブラディ・コーベット、ルイーザ・クラウゼ、
   ジュリア・ガーナー、マリア・ディッツィア、クリストファー・アボット

評価:★★★




 マーサは一見、どこにでもいる若いアメリカ女性だ。2年間の音信不通を経て、姉夫婦が余暇を過ごす別荘にやってくる。姉夫婦はマーサを歓迎する。マーサも笑顔を見せる。穏やかな休暇はしかし、常識から外れたマーサの言動により、静かに崩れ始める。

 実はマーサ、2年間をカルト教団の中で過ごしてきた。信者たちにはマーシー・メイと呼ばれた。『マーサ、あるいはマーシー・メイ』はそこから逃げ出し立ち直ろうとする今のマーサと、カルト教団内での日々を交互に描く。入るのは簡単で、けれど抜け出すのは困難を極めるカルト教団の実態。日常レヴェルでよく聞くことではあるものの、映像としてそれを見せられると、なかなか衝撃的だ。

 面白いのは断然、抜け出してからのマーサだ。意志を持って教団から脱走を決めたことに間違いないものの、世間との溝は簡単には埋められない。突如全裸で湖を泳ぐ。キッチンテーブルに平気で足を投げ出す。食事はほとんどとらない。ファッションや化粧には無頓着。セックス中の部屋に入り込む。じわじわとエスカレートするおかしな言動にギョッとする。

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パラノーマン ブライス・ホローの謎

パラノーマン ブライス・ホローの謎 “ParaNorman”

監督:クリス・バトラー、サム・フェル

声の出演:コディ・スミット=マクフィー、タッカー・アルブリジー、
   アンナ・ケンドリック、ケイシー・アフレック、ジョン・グッドマン、
   クリストファー・ミンツ=プラッセ、レスリー・マン、エレイン・ストリッチ、
   ジェフ・ガーリン、バーナード・ヒル、ジョデル・フェルランド

評価:★★★★




 まず、主人公のノーマン少年のヴィジュアルがイイ。死者が見えて話もできるという「シックス・センス」(99年)なノーマンは、背が低くてひょろひょろ。瑛太風の耳と墨を思わせる眉毛、そしてハリネズミのようにツンツンした髪の毛の持ち主。ストップモーション・アニメーションにより表現される彼は、その背中に哀愁まで背負っている。小学生なのに!

 死者が見えるせいで苛められているのに、部屋の中がホラーグッズで固められているのが可笑しい。目覚まし時計、歯ブラシ、スタンドライト、スリッパ…全て怪奇趣味。ホラー映画のフィギュアやポスターも溢れている。リュックサックに髑髏の小さなマークがついているのも愉快だ。ノーマンは能力のせいで寂しい思いをしているけれど、それでもメソメソなんてしないのだ。

 ノーマンの住むブライス・ホローという町がまた、なかなか味わい深い表情の持ち主だ。ケータイ事情や衣服から察するに現代が舞台のはずだ。それなのに、時代に激しく乗り遅れた匂いが濃い。アメリカなのに昭和のテイストすら感じる。夕焼けが、森が、自転車が、自動車が、なんだかやけに懐かしい。時が止まったまま、ただ人々が行き交っているだけに見える。なるほどゾンビや魔女が出てきてもおかしくない。音楽はほとんど流れず、静けさが大切にされているのが正解だ。

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バーニーズ・バージョン ローマと共に

バーニーズ・バージョン ローマと共に “Barney's Version”

監督:リチャード・J・ルイス

出演:ポール・ジャマッティ、ダスティン・ホフマン、ロザムンド・パイク、
   ミニー・ドライヴァー、レイチェル・レフィブレ、スコット・スピードマン、
   ブルース・グリーンウッド、マーク・アディ、ソウル・ルビネック、
   アトム・エゴヤン、デヴィッド・クローネンバーグ、ドゥニ・アルカン

評価:★★★




 反射的に「ワン・デイ 23年のラブストーリー」(11年)を思い出す。人生の儚さ、ものの哀れと密着した余韻を残すからだ。けれどこちらは、単純な男性目線に絞られる分、親しみやすさが格段に増している。バーで意気投合した他人と飲み食いしながら、彼の半生を聞かされているような、そういう類の親しみが好もしい。

 『バーニーズ・バージョン ローマと共に』の主人公の人生を眺めていると、人生は悲劇であり喜劇なのだと痛感する。物語はタイプのまるで違う三人の女と結婚した彼の人生の中でも、特に悲劇と喜劇が一緒くたになった部分を切り取る。その繰り返しと言い換えても良い。当人には悲劇でも、他人からすれば喜劇。その逆ももちろんある。

 それは主人公の人物造形により明確になる。好きなものは葉巻と酒、そしてアイスホッケー観戦。気の合う仲間もいるものの、基本はダメ男だ。辛辣で攻撃的で自分勝手で、時に人を策略にハメようとする。簡単に言えばろくでなしで、その基本線が崩れない。

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シュガー・ラッシュ

シュガー・ラッシュ “Wreck-It Ralph”

監督:リッチ・ムーア

声の出演:ジョン・C・ライリー、サラ・シルヴァーマン、
   ジャック・マクブレイヤー、ジェーン・リンチ、アラン・テュディック、
   ミンディ・カリング、ジョー・ロー・トゥルーグリオ、エド・オニール

評価:★★




 これはマイッタ。おそらく『シュガー・ラッシュ』は年季の入ったゲーマーの皆さんこそが楽しめる映画だ。ゲーム機から離れて20年以上、ゲスト出演しているキャラクターが大魔王クッパとパックマンぐらいしか判らない者はおよびでない。プレステだかWiiだか一度ぐらい経験してから出直してこいとでも説教されているみたいだ。

 何しろこの映画、ゲームの世界が舞台になっている。ゲームセンターに設置されたゲーム機の登場人物たちは、営業が終わり、電源が落とされると、コンセントを通じて色々な場所に行き来ができる。キャラクターは皆、ゲームの世界の約束事に縛られていて、至るところにその小ネタが仕込まれている。ゲーマーへの目配せがくすぐりになっている。

 主人公はその中でももはや新しいとは呼べなくなったゲームの中の悪役キャラクターだ。名前をラルフと言う。悪役でいることが嫌になった彼が、同僚に認めてもらうべく冒険を繰り広げ、『シュガー・ラッシュ』と呼ばれるカーレースゲームの世界に迷い込む。捻り方はドリームワークス製アニメーションみたいだ。

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プレミアム・ラッシュ

プレミアム・ラッシュ “Premium Rush”

監督:デヴィッド・コープ

出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・シャノン、
   ダニア・ラミレス、ジェイミー・チャン、ローレン・アシュリー・カーター、
   ショーン・ケネディ、キンバリー・パーフェット

評価:★★★★




 まだまだ太陽の光が降り注ぐ18時33分、車が行き交う街中から始まる。自転車で走行中のジョセフ・ゴードン=レヴィットが車に激突。空中に舞い上がり、そしてアスファルトに叩きつけられる。スローモーションが使われるこの場面で思うのは、主人公の痛みなんかではない。ゴードン=レヴィットの軽さこそが目に焼きつく。

 『プレミアム・ラッシュ』はゴードン=レヴィットの身軽さが大いに活かされたB級アクションの佳作だ。ゴードン=レヴィットが演じるのはメッセンジャーの青年だ。渋滞が日常茶飯事のニューヨーク、車と車の間を自転車ですいすいすり抜けながら荷物を届ける、アレだ。まずはそのカッコ良さを切り取ることに全力が注がれる。細く美しい金属フレーム、ノーギア、ノーブレーキの自転車に跨ったゴードン=レヴィットが、大渋滞の最中を自転車を自分の身体の一部として扱いながら疾走する。目的地をスマートフォンで確認はするものの、後は自分の力で勝負するのが好もしい。リズミカルな編集やスピード感ある撮影、高揚感ある音楽の力も借り、ゴードン=レヴィットが人間マシーンと化す。身体が重くては画面自体が重くなってしまったはず。丸刈りで爽やかなのも良い。

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April 12 - 14 weekend, 2013

April 12 - 14 weekend, 2013

1 42|$9,153(3003)$27,487,144
2 Disconnect|$8,267(15)$124,000

3 プレイズ・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命|$7,521(514)$5,239,866
4 To the Wonder|$6,856(17)$116,551
5 The Company You Keep|$6,776(41)$450,428
6 Upstream Color|$6,475(11)$109,951
7 Scary Movie 5|$4,161(3402)$14,157,367
8 Renoir|$3,724(49)$423,459
9 The Croods|$3,555(3689)$142,439,144
10 死霊のはらわた|$3,137(3025)$41,530,084

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 妻ブレイク・ライヴリーさんが夫ライアン・レイノルズさんに怒っているそうです。何でもレイノルズさんは、一週間に50時間はテレビを観る人だそうで、いくらなんでも観過ぎでしょうと苛々しているのだとか。そりゃ怒るわ…。…って、本当なら一日7時間は観ることになるわけで、まあ信憑性のないバカゴシップだと思われます。子どもの頃は見事なテレビっ子でしたが、大人になるとやっぱりテレビを観る時間は減りますね。観なくても死なないことに気づくからでしょうか。そんなワタクシが最近楽しかったドラマシリーズは『ゴーイング マイ ホーム』(何も起こらないのが素晴らしい)『最高の離婚』(主役4人、役にハマり過ぎ)。あ、『glee/グリー』シーズン3も楽しんじゃったのはナイショの話。

 Box Office。公開3週目の『G.I.ジョー バック2リベンジ』が興収1億ドルを超えました。チャニング・テイタムは今回、主役ではないようです。まあいいや、めでたく『マジック・マイク』の日本公開が決まりましたから。でもこの映画、男が観に行くのは敷居が高い…。「スティーヴン・ソダーバーグファンなんです」という空気を醸し出すにはどうしたら良いでしょうか。意味なく「トラフィック」(01年)のパンフレットを持って出かけるとか?あ、テイタム好きの方はDVDスルーの「21ジャンプストリート」(12年)も、是非。

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シュガーマン 奇跡に愛された男

シュガーマン 奇跡に愛された男 “Searching for Sugar Man”

監督:マリク・ベンジェルール

出演:ロドリゲス

評価:★★★★




 映画ファンにとってロドリゲスと言ったら、今はロバートだろう。タフな女好きな人ならミシェルを思い浮かべるかもしれない。マニアックにフレディやアダムと答えることも考えられるか。とにかく、70年代に二枚のアルバムを出したアメリカの歌手を連想する人は、ほとんどいないだろう。『シュガーマン 奇跡に愛された男』は商業的失敗により姿を消した彼を探る音楽ドキュメンタリーだ。

 物語のいたるところでロドリゲスの楽曲が流れる。これが耳から離れない。ソフトな歌声や哀愁漂うメロディ、優しいギターの音色も良いし、何より歌詞がざわざわと胸に沁みる。

 ロドリゲスが奏でるのは労働者階級の生活に密着した楽曲だ。デトロイト、スラム街の詩人とも呼ばれる彼は、当時のミュージシャンの多くがそうだったように、社会を映し出す鏡として歌をデザインしていく。そこに驕りはない。卑しさもない。実に誠実に生活を織り上げる。これが全く売れなかっただなんて、信じられない。

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オンディーヌ 海辺の恋人

オンディーヌ 海辺の恋人 “Ondine”

監督:ニール・ジョーダン

出演:コリン・ファレル、アリシア・バックレーダ、
   アリソン・バリー、トニー・カラン、エミール・ホスティナ、
   デヴラ・カーワン、スティーヴン・レイ

評価:★★★




 アイルランドやスコットランドにはセルキーと呼ばれる妖精がいるという。海ではアザラシの皮をまとっていて、陸地に上がるときには人間の姿になる。海ではアザラシという点に若干の引っ掛かりを覚えるものの、人魚に負けないロマンティックな生物ではないか。『オンディーヌ 海辺の恋人』はセルキーをモチーフにしたファンタジー・ロマンだ。

 ニール・ジョーダンらしい美しい画がたっぷり出てくる。海から眺めるアイルランドの風景。光が降り注ぐ水の中。朝日に照らされた水面。月夜の洞穴。もの哀しくも情感の漂う海辺の町。そこにセルキーの歌声が被さってくるのだから堪らない。弦の音が重ねられるのもおつな味わいだ。

 しかし、最も美しいのがセルキーであることは間違いない。ある日コリン・ファレル扮する漁師が、魚を獲るための網に美しい女が引っ掛かっているのを見つける。漁師は女を介抱し、一緒に暮らし始める。幸運が舞い込んでくる。漁師の娘は女をセルキーだと考える。当然セルキーを演じる女優が重要になる。

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メッセンジャー

メッセンジャー “The Messenger”

監督:オーレン・ムーヴァーマン

出演:ベン・フォスター、ウッディ・ハレルソン、サマンサ・モートン、
   ジェナ・マローン、スティーヴ・ブシェーミ、イーモン・ウォーカー、
   ヤヤ・ダコスタ、ポーシャ、リサ・ジョイス

評価:★★★




 『メッセンジャー』に戦場は出てこない。けれど、戦争が生み出す現実は容赦なく伝わる。戦争により傷つけられるのは戦場に限ったことではない。よく聞かれることではあるものの、それを毛穴に入り込むように描き出す作品は案外少ないのではないか。

 タイトルは主人公が就く任務から来ている。訃報を遺族に伝える仕事を任される。この切り口が面白い。メッセンジャーにはルールがある。告知は身元確認がなされてから24時間以内にしなければならない。最近親者にしか伝えてはならない。最近親者には触れてはならない。私情を差し挟むことなく、事務的要素を色濃くして当たることを強いられる。

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ザ・マスター

ザ・マスター “The Master”

監督:ポール・トーマス・アンダーソン

出演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、
   エイミー・アダムス、ローラ・ダーン、アンビル・チルダース、
   ラミ・マレック、ジェシー・プレモンス、
   ケヴィン・J・オコナー、クリストファー・エヴァン・ウェルチ

評価:★★★★




 傷ついた獣が森に迷い込む。戦争により心に傷を負ったその獣は、気の向くままに衝動のままに動き続け、その度に何かに衝突し、傷を増やしていく。獣を演じるホアキン・フェニックスの入念な役作りに、いきなり身を乗り出す。丸まった背中。歪んだ口元。右目は義眼のように生気がない。まるで獣に憑依しているかのような凄味だ。ポール・トーマス・アンダーソンは獣が迷い込む森の詳細を観察する。

 森は人の好さそうな顔をした王が支配している。フィリップ・シーモア・ホフマンが王に扮する。新興宗教の教祖として住人の心を掴む彼の森は、一見どこにでもある風景を湛えているのに、どこか不安が付きまとう。安らぎと緊張が一緒くたになった不思議な空間を切り取る撮影が素晴らしい。酒に酔い潰れた獣は王の介抱を受ける。獣と王は惹かれ合う。魂と魂が遂に出会ってしまった。アンダーソンは互いが互いを求める磁力を見逃さない。

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ジャックと天空の巨人

ジャックと天空の巨人 “Jack the Giant Slayer”

監督:ブライアン・シンガー

出演:ニコラス・ホルト、エレノア・トムリンソン、ユアン・マクレガー、
   スタンリー・トゥッチ、イアン・マクシェーン、ビル・ナイ、
   エディ・マーサン、クリストファー・フェアバンク、サイモン・ロウ

評価:★★




 肝心要の「巨人」の造形が案外悪くない。すっかりお馴染みとなったモーション・キャプチャーにより表現される。現実感のある怪物を狙わなかったのが正解だ。岩のような身体つきとハンマーで激しく殴られたようにブサイクな顔がポイント。動きはスロウなのに、巨人ゆえに人間には素早く映る感じも良く出ている。日本で古くから言い伝えられるだいだらぼっちもこんな風貌ではないか。ガオォォォ…ッ。

 邦題からも分かるように、「ジャックと豆の木」をベースにしている。改めて思うのは、基本設定のロマンティックなところだ。豆から飛び出した蔓がが天まで伸びていくというだけでも面白いのに、行き着く先に巨人の世界が広がっているというのに唸る。小人ではなく巨人というのがロマンを刺激する。

 『ジャックと天空の巨人』は近頃ハリウッドで流行りの、童話や御伽噺ベースのアクション・アドヴェンチャー。一度物語を解体し、想像力と創造力を駆使して新しい物語を創り上げる。ブライアン・シンガー監督のそれが大量に注がれるのは、前半部と言って良いだろう。即ち、巨人の世界だ。人間と巨人の対比を軸にしたサスペンス作り。分かっていてもスリリング。キャラクターたちもユーモアを意識した振る舞いで物語に愉快に緩急をつけている。

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April 7 - 9 weekend, 2013

April 7 - 9 weekend, 2013

1 Trance|$32,786(4)$131,145
2 Upstream Color|$28,649(1)$28,649
3 The Company You Keep|$26,344(5)$131,718

4 プレイズ・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命|$23,446(30)$1,089,409
5 死霊のはらわた|$8,521(3025)$25,775,847
6 G.I.ジョー バック2リベンジ|$5,591(3734)$86,438,449
7 The Croods|$5,324(3879)$125,351,896
8 Renoir|$5,128(20)$199,958
9 Tyler Perry's Temptation|$4,927(2047)$38,469,146
10 The Sapphires|$4,867(60)$443,982

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 礼儀正しく温厚な性格で知られるライアン・ゴズリングさんが激昂するところが目撃されました。新作のプロモーションのためゴズリングさんと恋人のエヴァ・メンデスさんがニューヨークのホテルに滞在していたのですが、そこに偶然現れたのがメンデスさんの知り合いのファッションフォトグラファー。彼はメンデスさんを見つけると「ベイビー」と呼びかけ、それを聞いたゴズリングさんは「誰の女をベイビーと呼んどるんじゃ、このボケ!」(大分脚色)と詰め寄った模様。えーっ、そんなことで怒るなんてゴズリングさん、ちょっぴり機嫌が悪かったのだと思われます。ワタクシなんて、なんとも思っていない女子に平気で「ベイビー」って言いますよ。どう考えても気持ち悪がられていると思いますが…。メンデスさんに会っても「ベイビー」とは呼ばないことにします。

 Box Office。公開3週目の『The Croods』が興収1億ドルを、公開5週目の『オズ はじまりの戦い』が2億ドルを超えました。『オズ』はIMAXで観ました。IMAXは客席中段より若干前寄りで見ると良いことに最近気づきました。

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360

360 “360”

監督:フェルナンド・メイレレス

出演:アンソニー・ホプキンス、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズ、
   ベン・フォスター、マリア・フロール、ディナーラ・ドルカーロワ、
   ガブリエラ・マルチンコワ、ジャメル・ドゥブーズ、ヨハネス・クリシュ、
   ジュリアーノ・カザヘー、モーリッツ・ブライブトロイ、
   ルチア・シポシーヴァ、ヴラディミール・ヴドヴィチェンコフ、
   マリアンヌ・ジャン=バプティスト、マーク・イヴァニール

評価:★




 そうか、長年の謎がやっと解けた。「アメリ」(01年)や「アンジェラ」(05年)のジャメル・ドゥブーズ、誰かに似ているとずっと思っていたのだけど、マスク姿になったときに気がついた。少年隊のカッちゃんとそっくりではないか。輪郭も肉つきも優しそうな雰囲気も…。ちょっと前までブラジルの気鋭と呼ばれたフェルナンド・メイレレス監督の『360』の収穫が、たったこれだけとは情けない。

 いや、ホント、メイレレスが手掛けているとは思えないほどに退屈な構成だ。ウィーン、パリ、ロンドン、デンヴァー、フェニックス…世界各国に住む人々の物語が順番に描かれていく。全く接点のないと思われた人々が実は繋がっていて、時には極めて重大な人生のポイントを落とすことすらある。ウィーンで始まった物語が世界中を駆け巡る。世界一周、360度して物語はまた最初に戻る。

 それがどうしたとしか言いようがないのは、一つひとつの話があまりにも空虚だからだ。例えばドゥブーズのエピソードを思い出してみると良い。妻を亡くしたアルジェリア人のドゥブーズは、敬虔なイスラム教徒。パリで歯科医として働く彼は人妻に恋をしてしまい思い悩む。…という設定がいきなり紹介され、しかもそれ以上そこから進むことがないのだ。この程度の日常が幾つか並べられ、見知らぬ人と繋がっていることが示唆されるだけの映画だ。

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偽りなき者

偽りなき者 “Jagten”

監督:トマス・ヴィンターベア

出演:マッツ・ミケルセン、トマス・ボー・ラーセン、
   アニタ・ヴィタコプ、ラセ・フォーゲルストラム、スーセ・ウォルド、
   ラース・ランゼ、アレクサンドラ・ラパポルト

評価:★★★




 久しぶりに強烈な不快感を感じる。人という生き物はここまで愚かなのだろうかと頭を掻き毟る。デンマークの寂しげな町、ひとりの少女が作り話をする。ある男の人に勃ち上がった性器を見せられたという。いや、そんな直接的な言い方ではない。けれど、それを連想させる話だったことは間違いない。幼稚園の園長はそれを信じ込む。斯くして、そこで働く中年男が生き地獄へと突き落とされる。

 主人公はあまりにも哀れな仕打ちを受ける。それを仕掛ける側の言動があまりにも短絡的で、そのくせ陰惨だ。しかし、よくよく考えれば、いや考えなくても同類の輩など身近なところにうようよ潜んでいる。もしかしたら己もそうなる可能性がないとも言えない。奴等は目の前に見えるものを何も考えることなく受け入れ、あたかもそれこそが正義だと振りかざすことに躊躇いがない。もちろん自覚はしていない。

 子どもは嘘をつかない。なんてバカバカしい思い込みだろう。が、それに通じる偏見は本当に多い。障害者への拝跪。特定の国への中傷。宗教への絶対的忠誠。理想を根拠にした差別。偏見が、それと気づかないまま、暴力に変貌を遂げていく。集団ヒステリーを生み出す。

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ベラミ 愛を弄ぶ男

ベラミ 愛を弄ぶ男 “Bel Ami”

監督:デクラン・ドネラン、ニック・オーメロッド

出演:ロバート・パティンソン、クリスティン・スコット=トーマス、
   ユマ・サーマン、クリスティーナ・リッチ、コルム・ミーニー、
   フィリップ・グレニスター、ホリデイ・グレインジャー、ナタリア・テナ

評価:★★




 ギィ・ド・モーパッサンの文学を基にした『ベラミ 愛を弄ぶ男』は、19世紀フランス、パリを舞台にしている。主人公ジョルジュ・デュロワは鉄道会社で働きながら貧しい暮らしを送る若者で、彼は自分の美貌が上流社会でのし上がる武器になることに気づき、狙った女たちの耳元で囁く。「あなたは僕を友にも弟にも夫にもできる。身も心もあなたに捧げます」。

 そんなわけでもちろん、最重要視されるべきは主人公の配役だ。人生経験を積んだはずの女たちがコロリとマイッてしまう美貌が輝かなければ、全く説得力を持たない話だろう。その点において、ロバート・パティンソンのチョイスは微妙なところだ。「トワイライト」(08年)シリーズでアイドル的人気を博しているものの、目つきの悪さや青白い肌、正面から見ると四角いフェイスライン…いずれも苦しいところだ。マッチョに走る前のチャーリー・ハナムや「リプリー」(99年)の頃のジュード・ロウなんて、どうだ。「太陽がいっぱい」(60年)の頃のアラン・ドロンでもいい。そのまんまか。いや、パティンソンも角度によってはゾクッと来ることもあるのだけれど…。

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クラウド アトラス

クラウド アトラス “Cloud Atlas”

監督:トム・ティクヴァ、アンディ・ウォシャウスキー、ラナ・ウォシャウスキー

出演:トム・ハンクス、ハル・ベリー、ジム・ブロードベント、ベン・ウィショー、
   ジム・スタージェス、ペ・ドゥナ、ヒューゴ・ウィーヴィング、
   ジョウ・シュン、ジェームズ・ダーシー、キース・デヴィッド、
   デヴィッド・ジャーシー、スーザン・サランドン、ヒュー・グラント

評価:★★★




 「カルマ」や「輪廻転生」と言った言葉を思い出すのは、時代や場所の異なる6つのエピソードを描く物語で、著名な俳優たちが何役も演じているからだ。人種や性別も関係ない。男優が女を演じる場合もあれば、英国俳優が韓国人を演じる場合もある。そして実際、前世で結ばれたカップルが、後の世で再び愛を紡ぐ。罪であれ善意であれ、それは人の生命として繋がり続ける。『クラウド アトラス』のテーマだ。

 けれど、最も重要視されるのが人物の生まれ変わりではないことは明白だ。エピソードの主人公には共通の痣がある。理想家の弁護士、同性愛者の作曲家、秘密を握る女性記者、思いがけず金持ちになる編集者、意思を持ったクローン、そして罪の意識を抱えるヤギ飼い。彼らは置かれている状況が全く異なる。しかし、いつしか強い信念を持ち、立ち塞がる障害に果敢に攻め込んでいくという点で共通している。意識の転生とでも言うべき繋がりこそがエピソードとエピソードを繋ぐ架け橋になる。

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最高の人生のはじめ方

最高の人生のはじめ方 “The Magic of Belle Isle”

監督:ロブ・ライナー

出演:モーガン・フリーマン、ヴァージニア・マドセン、マデリン・キャロル、
   キーナン・トンプソン、エマ・ファーマン、C・J・ウィルソン、
   アッシュ・クリスチャン、デバーゴ・サンヤル

評価:★★




 静かな避暑地。穏やかな湖。その中に浮かぶ島。緑が美しい森。胸をそっと叩く虫の音。優しく心を撫でる風。手作りのいかだ。愛らしい犬。良識的な人々との交流。大昔に書いた手紙。陽が落ちると聴こえてくるピアノ。…思いつくままに言葉を並べたわけだけれど、これだけでどんな映画か分かるというものだ。スリラーやアクションなんかにはなりそうもない。コメディも難しそうだ。心温まる人情劇になると見るのが妥当だ。

 しかも、監督がロブ・ライナーときた。穏やかな作風で人生を笑いと涙で紡いできた職人監督だから、今更冒険心溢れる物語は難しいだろう。皮肉が効かせられれば良い方かもしれない。「ちょっと良い話」の匂いをぷんぷんさせる題材を、「ちょっと良い話」が得意な作家が手掛けたのが『最高の人生のはじめ方』だ。

 果たして仕上がりは、予感通りのものに落ち着いている。今は筆を断ち酒浸りの毎日を送る西部劇専門の小説家が主人公。孤独で人生に怒っている頑固ジジイが、一夏を過ごす避暑地で、離婚協議中のシングルマザーとその娘たちと出会う。傷ついた魂同士が触れ合い、助け合い、癒し合い、人生に希望を見出していく。なるほど安心感がある。不快ではない。けれど、刺激もない。

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March 29 - 31 weekend, 2013

March 29 - 31 weekend, 2013

1 プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命|$69,864(4)$279,457
2 G.I.ジョー バック2リベンジ|$10,891(3719)$51,008,689
3 Renoir|$10,866(6)$65,194
4 Tyler Perry's Temptation|$10,572(2047)$21,641,679

5 The Croods|$6,570(4065)$88,887,945
6 Blancanieves|$6,316(4)$25,264
7 The Sapphires|$5,969(12)$126,218
8 コクリコ坂から|$4,792(24)$279,704
9 エンド・オブ・ホワイトハウス|$4,555(3106)$54,890,085
10 オズ はじまりの戦い|$3,521(3324)$198,374,716

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 ジョン・ハムさんはTVシリーズ「マッドメン」以外では、男なら誰でも所持している「シンボル」が巨大なことで知られていますが、最近はそのことばかり聞かれることにうんざりしているそうです。巨大シンボルの上にノーパン主義のハムさんは、街中を歩くときシンボルの形がパンツに浮き出てしまうのですが、それを度々パパラッチに撮られていることに憤慨している様子。撮影時にハーフパンツを履くことになった際は、飛び出さないよう下着の着用を頼まれたこともニュースになりました。ハムさんは「ほっといてくれ」と言っているそうですが、とても贅沢な悩みと言えましょう。ちなみに下着メーカー2社がうちの下着を着けてみたら…とコンタクトを取ってきたそうで、いいなぁ、下着代節約になるじゃないですか!

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愛、アムール

愛、アムール “Amour”

監督:ミヒャエル・ハネケ

出演:ジャン=ルイ・トランティニャン、エマニュエル・リヴァ、
   イザベル・ユペール、アレクサンドル・タロー、
   ウィリアム・シメル、ラモン・アジーレ、リタ・ブランコ

評価:★★★




 ここに来てミヒャエル・ハネケが変わってきた。「白いリボン」(09年)では登場人物たちと同じ目の高さにまで降りてきていたけれど、『愛、アムール』は視線を下げた程度の話ではない。まるで自分の話を語るように、物語の細部に入り込んでいる。登場人物の細胞のひとつとして存在しているような気配すらある。

 妻が病に倒れたことにより、悠々自適で幸せな老後生活が一変する夫婦の物語。年齢は80歳を超えているだろう。夢見ることで過酷な状況を突破するようなことをハネケは許さない。夫婦は極めて現実的な問題に直面する。あまりにもシビアに描かれるそれは、確かにハネケ映画の匂いがある。けれど、ここがこれまでと較べて異質なのだけど、それこそそこに愛がある。アムールがある。

 …と言っても惚れた腫れたレヴェルのそれなんかではない。介護という長く生きれば避けられないそれに、死ぬ思いでぶつかって、砕け散って、風に吹かれて、その先の、ずっと向こうにある愛。

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噂のギャンブラー

噂のギャンブラー “Lay the Favorite”

監督:スティーヴン・フリアーズ

出演:レベッカ・ホール、ブルース・ウィリス、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、
   ジョシュア・ジャクソン、ヴィンス・ヴォーン、ローラ・プリポン、
   ジョエル・マーレイ、ウェンデル・ピアース、
   コービン・バーンセン、ジョン・キャロル・リンチ

評価:★★




 いやー、変われば変わるものだ。もちろん主演のレベッカ・ホールのことだ。地味を極める実力派女優の代表と言うべきホールが演じるのは、賭け屋の世界に足を踏み入れる田舎娘だ。宅配ストリップダンサーだった彼女が、仕事に嫌気が差し、ラスヴェガスでギャンブラーとなる。

 ホールは見た目から役柄に入り込んでいる。入念に化粧し、髪にはウェイヴをかけている。ファッションは開放感を意識したものばかりで、常にホットパンツを履いている。セルライトが入りかけた脚がかえって色っぽくてよろしい。ちゃんと肉がついている。特に赤いホットパンツ姿にはやられた。若干のケバさも入って、懐かしのエリザベス・バークレーみたいじゃないか?良い意味で。

 ホールが役柄に入り込んでいる割りに、『噂のギャンブラー』は盛り上がりに欠ける映画だ。任せて安心スティーヴン・フリアーズが監督したというのに無念だ。ホール扮するヒロインが賭けの世界で花開き、しかし行き詰まる過程を綴るも、映画的興奮に乏しい。金が動くところにドラマあり。アメリカンフットボール、競馬、アイスホッケー…勝負事であれば何でも賭け対象になるという広がりもある。映画の鉄則は守られているのに、なぜ。

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オズ はじまりの戦い

オズ はじまりの戦い “Oz the Great and Powerful”

監督:サム・ライミ

出演:ジェームズ・フランコ、ミシェル・ウィリアムス、レイチェル・ワイズ、
   ミラ・クニス、ザック・ブラフ、ビル・コッブス、トニー・コックス、
   スティーヴン・R・ハート、アビゲイル・スペンサー、
   ブルース・キャンベル、テッド・ライミ、ティム・ホームズ

声の出演:ザック・ブラフ、ジョーイ・キング

評価:★★




 ライマン・フランク・ボームによる「オズの魔法使い」の物語は大抵の人が知っているだろう。ストーリーの詳細に馴染みがなくても、偉大なる魔法使いであるオズの正体や三人の魔女の性格は承知しているはず。『オズ はじまりの戦い』はそれに目をつけた映画。前日譚となっている。「アリス・イン・ワンダーランド」(10年)に通じる世界観になりそうなのが不安だ。

 ディズニー映画らしく、小さな勇気と信じる心の大切さを説く。無責任で女に節操がなく傲慢な三流奇術師のオズの成長の物語には、意外性も新味もない。けれど、そこのところはサム・ライミも分かっている。ライミが勝負に出るのは、映像の分野だ。魔法が飛び交うオズの世界をいかに魅力的に描くかに賭けている。3Dだから表現も多彩になるはずだ。

 そうして出来上がったオズの国が、さほど輝いていないのは残念だ。カラフルであることが美しいとするような画面。落ち着いた色合いの画はほとんどない。光の関係にもよるけれど、常にてかてか光っているのが特徴だ。いかにもコンピュータで創り出した匂いが濃い。色が溢れれば溢れるほど味気なさが増すのは、それこそ「アリス・イン・ワンダーランド」と同じ。

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