良いお年を

 2012年もアッという間に最後の日です。年々時が流れるのが早くなっている…というのは気のせいではないです。最近は老いることについて考えることも多くなってきたりして…。

 今年もサイトの更新は休むことなくできました。今年は映画を観る本数が多くて、必然的に感想も多くなり、映画とは関係のないバカ話のアップがほとんどできませんでしたが、来年はもうちょっとそちらも書けたら良いなぁと思ったり。バカ話のネタはごろごろ転がっているのが、良いんだか悪いんだか。まあ、バカを笑える余裕があるのは良いことなんでしょう。

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テーマ : ◇つぶやき◇
ジャンル : ライフ

December 21 - 23 weekend, 2012

December 21 - 23 weekend, 2012

1 ゼロ・ダーク・サーティ|$82,000(5)$639,000
2 愛、アムール|$22,755(3)$97,817
3 On the Road|$9,888(4)$39,550
4 インポッシブル|$9,588(15)$143,818

5 ホビット 思いがけない冒険|$9,010(4100)$150,093,000
6 Not Fade Away|$6,333(3)$19,000
7 世界にひとつのプレイブック|$4,801(371)$19,861,238
8 君と歩く世界|$4,695(27)$366,529
9 アウトロー|$4,654(3352)$15,600,000
10 Hyde Park on Hudson|$4,507(86)$916,571

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

※ホリデイシーズンで一部のスタジオで確定数字の発表が遅れています。そのため見積数字と確定数字が混在したランキングになっています。

 E! Newsのケン・ベイカーさんのInstagram上での発言が話題になっています。ベイカーさんは、もはやどこに向かっているのか分からないマイリー・サイラスさんと、アルバムが大ヒットして笑いが止まらないテイラー・スウィフトさんについてコメント。曰く、サイラスさんは3年以上一人の男と付き合い続けているのにビッチ呼ばわりされ、スウィフトさんは3年で13人以上の男と噂になったのにエレガントでスウィートだと絶賛されている…とのこと。これ、非常に鋭い指摘だと思うのです。ワタクシ、スウィフトさんを見る目は年々厳しくなっているのですが、誰も賛同してくれないのです…。おそらくメディアの前に出てくるスウィフトさんが、完璧に仕上げられているから。あんな良い子を穿った目で見るなんて酷い!ってことでしょう。まあ、楽曲が良けりゃそれでイイじゃん!てことかもしれませんが…。

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ジャンル : 映画

ディア・ダディ 嘘つき父さんの秘密

ディア・ダディ 嘘つき父さんの秘密 “World's Greatest Dad”

監督:ボブキャット・ゴールドスウェイト

出演:ロビン・ウィリアムス、アレクシー・ギルモア、ダリル・サヴァラ、
   ヘンリー・シモンズ、ジェフ・ピアソン、ブルース・ホーンズビー

評価:★★★




 『ディア・ダディ 嘘つき父さんの秘密』は孤独な死を何より恐れる男の物語。男は高校で「詩」のクラスを受け持ちながら、作家になる夢を叶えるべく、小説を書き続けている。問題行動が多く学校の嫌われ者である息子との関係を綴った前半は、もうひとつ面白くない。「音楽好きは皆ゲイだ」なんてセリフを口にする息子やなかなか近づかない夢に苦しむ男の姿が、静かに淡々と描かれる。退屈な詩でも詠んでいるようだ。

 ところが、息子が突然死んでしまうところから捻りが効いてくる。物語のトーンは変わらないままに、話に潜んでいた皮肉や哀しみが急激に主張し始める。笑いを伴いながら。何しろ息子の死因というのが、窒息プレイをしながらの自慰行為をしたがゆえ、というのだ。男は息子の死を首吊り自殺に装う。自慰が原因の事故死よりはマシだ。

 思いがけないことに、これが男の周辺を賑やかなものにしていくのが可笑しい。遺書として自ら書いたそれが共感を呼び、息子は死してカリスマ的な人気を獲得していくのだ。Tシャツや缶バッジが作られ、形見を欲しいという者が現れ、タトゥーが流行り、名を冠した図書館まで作られる。

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恋愛だけじゃダメかしら?

恋愛だけじゃダメかしら? “What to Expect When You're Expecting”

監督:カーク・ジョーンズ

出演:キャメロン・ディアス、ジェニファー・ロペス、エリザベス・バンクス、
   アンナ・ケンドリック、ブルックリン・デッカー、マシュー・モリソン、
   ロドリゴ・サントロ、クリス・ロック、ベン・ファルコン、
   チェイス・クロフォード、デニス・クエイド、ジョー・マンガニエロ、
   レベル・ウィルソン、トーマス・レノン

評価:★




 五組のカップルが登場するアンサンブル劇。テーマはズバリ「妊娠」だ。男と女が出会い、求め合い、そして新しい命を授かる。神秘的にも思える一連の流れだから、当然ドラマもたっぷり生まれるだろう。問題はこれを「ラブ・アクチュアリー」(03年)だとか「バレンタインデー」(10年)だとか「ニューイヤーズ・イブ」(11年)だとかと同じノリで描いてしまった点だ。

 すなわちテーマに関係する出来事の周辺人物たちを多数登場させ、彼らを時折交錯させながら、けれどその一人ひとりの人物を立体的に描くことは放棄し、出来事に寄り掛かった酷く当たり前の風景を描写し、欲張りにも一枚の大きな絵を描き出そうという試みがなされる。もちろん出演俳優はスターを揃える。ほら、なんだかよく分からないけれど、ゴージャスでしょう?

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マリー・アントワネットに別れをつげて

マリー・アントワネットに別れをつげて “Les adieux à la reine”

監督:ブノワ・ジャコー

出演:レア・セドゥー、ダイアン・クルーガー、ヴィルジニー・ルドワイヤン、
   グザヴィエ・ボーヴォワ、ノエミ・ルヴォフスキー、ミシェル・ロバン、
   ジュリー=マリー・パルマンティエ、ロリータ・シャマー

評価:★★




 贅沢の限りを尽くしたフランス王妃を取り上げた映画はたくさんあるけれど、『マリー・アントワネットに別れをつげて』は切り口が独特だ。気まぐれなマリー・アントワネットを中心に置くのではない。彼女の朗読係の目を通した物語になっている。革命が起こる1789年、ベルサイユ宮殿内の混乱が綴られる。

 最初はアルフレッド・ヒッチコックの「裏窓」(54年)的面白さを目指しているのかと思ったのだけれど、どうやらもっと分かりやすいものを狙っている。朗読係の少女は宮殿の内も外も意外なほど自由に動き回る。そして歴史が動く瞬間をドアやら椅子やらインテリアの陰から、こっそり覗き見する。どうやら好奇心はたっぷり具えているようだ。彼女は見る!朗読係は見る!家政婦じゃないけど見る!多分朗読係じゃなくても支障はない。

 実のところ、作り手の歴史への興味はほとんど感じられない。フランス革命を背景にした恋心こそメインテーマだからだ。朗読係は王妃を慕い、王妃はポリニャック夫人なる人物に寵愛を注ぐ。ザ・片想い。想いを告げるよりも少しでも一緒にいられることを願う、ザ・片想い。

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ホビット 思いがけない冒険

ホビット 思いがけない冒険 “The Hobbit: An Unexpected Journey”

監督:ピーター・ジャクソン

出演:マーティン・フリーマン、イアン・マッケラン、リチャード・アーミテイジ、
   ジェームズ・ネズビット、ケン・ストット、シルヴェスター・マッコイ、
   ケイト・ブランシェット、クリストファー・リー、ヒューゴ・ウィーヴィング、
   アンディ・サーキス、エイダン・ターナー、ディーン・オゴーマン、
   グレアム・マクタヴィッシュ、ピーター・ハンブルトン、ジョン・カレン、
   マーク・ハドロウ、ジェド・ブロフィー、ウィリアム・キルシャー、
   スティーヴン・ハンター、イライジャ・ウッド、イアン・ホルム

評価:★★★




 「指輪物語」の世界が帰ってきた。「ロード・オブ・ザ・リング」三部作が完結したのが2003年だから、実に9年ぶりの再会だ。いきなり懐かしい風景が広がる。緑豊かなホビット庄。ホビットの洞穴風の住居。ビルボがいる。フロドの姿も見える。ガンダルフが訪ねてくる。『ホビット 思いがけない冒険』は若き日のビルボ・バギンズが主人公。新たな仲間が集まり、冒険が始まる。あぁ、でも何かが足りない。前三部作ほどには胸躍らない。

 前三部作の番外編的色が濃いのは原因のひとつだろう。原作は「指輪物語」より前に書かれたものらしく、J・R・R・トールキンにしてみれば番外編のつもりなどないのだろうけれど、あの指輪を捨てる過酷な旅を懸命に追いかけた者であればあるほど、おまけの冒険のように感じてしまうのは仕方ないかもしれない。それに舞台は冥王サウロンによる闇が世界を覆い尽くす前の時代だ。ビルボの旅は過酷でも、翳りはない。そして翳りこそ、物語に奥行きを与えるものだった。

 ビルボと一緒に旅をするのがドワーフというのも、ちょいとノレないところだ。前三部作のギムリの先輩たちが13人も出てきて冒険を繰り広げる。賑やかというより暑苦しい。何しろドワーフと言ったら、ヒゲモジャのマッチョな体格の持ち主ばかり。彼らがアクションシーンで入り乱れると、誰が誰だか判断するのも難しい。前三部作のエルフや人間が混ぜられた旅の仲間たちと較べると、華にもロマンにも欠けるだろう。

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ボディ・ハント

ボディ・ハント “House at the End of the Street”

監督:マーク・トンデライ

出演:ジェニファー・ローレンス、マックス・シエリオット、
   エリザベス・シュー、ギル・ベロウズ、ノーラン・ジェラード・ファンク、
   エヴァ・リンク、ジョーダン・ヘイズ、クリスタ・ブリッジス、
   ジェームズ・トーマス、ジョイ・タナー

評価:★★★




 これは貴重な映画だ。内容が、ではない。そこいらにごろごろ転がる絶叫ホラーと大差ない。けれど主人公はジェニファー・ローレンスなのだ。「あの日、欲望の大地で」(08年)で注目され、「ウィンターズ・ボーン」(10年)で実力を知らしめ、「ハンガー・ゲーム」(12年)でスター性まで発揮したローレンスなのだ。この好調の波に乗るときにB級ホラー!何が彼女を狂わせたのか。嬉しくなっちゃう。

 序盤はほとんど何も起こらない。四年前に一家の娘が両親を殺害するという事件のあった家…の隣にローレンスと母親役のエリザベス・シューが越してくる。事件のあった家には生き残った息子が暮らしていて、実は彼は地下に死んだと思われた殺人犯の妹を隠していて…という展開。妹がリアル貞子なところぐらいしか見所はない。

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砂漠でサーモン・フィッシング

砂漠でサーモン・フィッシング “Salmon Fishing in the Yemen”

監督:ラッセ・ハルストレム

出演:ユアン・マクレガー、エミリー・ブラント、
   クリスティン・スコット=トーマス、アムール・ワケド、トム・マイソン、
   キャサリン・ステッドマン、レイチェル・スターリング

評価:★★




 『砂漠でサーモン・フィッシング』というタイトルがとても分かりやすい。イエメンの大金持ちが文字通り、砂漠に鮭を放流、そして釣りをしてみたいというのだ。富豪にはしっかりした思惑があるのだけれど、それでも絵空事と言うか、バカバカしいと言うか。でもそれをやってのける。テーマは「信心」。やりもせずに諦めるなんて、それこそバカだ!

 鮭を川に流すには、酸素の多い冷水とエサとなるハエが必要だ。どうやってその難題をクリアするのかと身を乗り出すものの、ものを言うのは結局金だったりする。何しろ予算として5,000万ポンドが何の躊躇いもなく出てくるのだ。専用のダムは既に完成済み、英国から鮭を運ぶのもお手の物。放流も大変スムーズに行われる。プロジェクトが動き出せばぽんぽんぽーん。

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The 20th Planet Movie Awards/第20回プラネット映画賞 FYC Board(キャンペーン掲示板)オープン

The 20th Planet Movie Awards/第20回プラネット映画賞の開催に伴い、
FYC Board(キャンペーン掲示板)がオープンしました。

FYCとは「For Your Consideration」の略。

強力に推薦したい。
でも、他の方は忘れているかもしれない。
そんなときはこの掲示板を有効活用してアピールして下さい。

何度でも書き込んで構いません。
返信機能を使うことで、書き込みが上に上がります。
支持者が多いことを印象づけられるかもしれません。

書き込む際は、作品単位でお願いします。
例えば、作品Aの監督賞、作品Bの主演男優賞をプッシュしたい場合は、
スレッドを分けて下さい。

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December 14 - 16 weekend, 2012

December 14 - 16 weekend, 2012

1 ホビット 思いがけない冒険|$20,919(4045)$84,617,303
2 君と歩く世界|$9,568(6)$209,053
3 Hyde Park on Hudson|$8,133(36)$404,816
4 世界にひとつのプレイブック|$5,685(371)$16,979,323
5 リンカーン|$3,078(2285)$107,687,319
6 Any Day Now|$2,531(16)$40,489
7 アンナ・カレーニナ|$2,499(409)$8,380,517
8 007/スカイフォール|$2,242(2924)$271,921,795
9 ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日|$2,124(2548)$69,572,472
10 Rise of the Guardians|$2,109(3387)$71,085,268

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 ピアニストのリベラーチェを描くテレビ映画『Behind the Candelabra』でマイケル・ダグラスさんと恋人同士を演じているのはマット・デイモンさん。この映画では彼のヌードシーンがばんばん出てくるそうな。女子の皆さんはティッシュのご用意を。10年前だったらもっと良かったのに…なんて文句は受け付けません。多分。デイモンさんはダグラスさんとキスシーンを撮る際、ダグラスさんの妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズさんとキスすると思うことにするとも語っていたそうですが、いや、それはどう考えても無理ですから!

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ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡

ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡 “Jeff, Who Lives at Home”

監督:ジェイ・デュプラス、マーク・デュプラス

出演:ジェイソン・シーゲル、エド・ヘルムズ、
   スーザン・サランドン、ジュディ・グリア、レイ・ドーン・チョン、
   スティーヴ・ジッシス、エヴァン・ロス

評価:★★★




 M・ナイト・シャマラン監督の「サイン」(02年)は積極的にバカにしていたクチだ。ある家族の周りで起こる謎めいた出来事の数々が、宇宙からの未知の生物の襲来と無理矢理絡められ、気が付けば作品自体が雁字搦めになっていた…という珍品。『ハッピーニート おちこぼれ兄弟の小さな奇跡』は「サイン」を解体し、一から組み立てたような映画だ。ひょっとすると「サイン」へオマージュを捧げるつもりで始動した企画なのかもしれない。けれど、思いがけず独特の視点が構築されている。寂しくて、温かい。

 引きこもり男の元にある間違い電話がかかってくる。電話の主は「ケヴィンを出せ」と言う。しかし、そこにケヴィンはいない。母からの電話で木工用ボンドを買いに行くことになった男は、バスでケヴィンと書かれたユニフォームを着た青年に出会い、これは「啓示(サイン)」だと後をつけることにする。…とこれはもう、完全に喜劇向きの導入部だ。思い込みの激しい男の珍道中にするのにうってつけ。しかし、その愚かさをバカするようなマネはなされない。

 男は珍道中の途中で兄と再会する。久しく顔も合わせていなかったふたりが行動を共にする。弟が人生を深く考え過ぎているとするなら、兄はその逆、あまりに自分本位に生きている。それゆえ彼らは身動きがし辛い毎日だ。当然家族関係も停滞している。作り手はきつく結ばれてどうにもならないと思われる人生の紐を解く手助けをする。「啓示」を散りばめ、彼らに無理をさせ、向き合っていなかった問題に直面させ、怒らせ、悩ませ、涙させ、しかし、気づけばほら、紐に余裕ができているではないか。押しつけがましさがないのが良い。ふたりの息子を持て余している母親の物語も奇妙に合体する。

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ブロンソン

ブロンソン “Bronson”

監督:ニコラス・ウィンディング・レフン

出演:トム・ハーディ、ジェームズ・ランス、マット・キング、
   アマンダ・バートン、リング・アンドリュース、
   ケリー・アダムス、ケイティ・バーカー

評価:★★★




 男は自らをチャールズ・ブロンソンだと名乗る。そして、独白を始める。「とにかく有名になりたかった。素質はあると思っていた。欲求もあった。でも方法が分からなかった」。本名をマイケル・ピーターソンと言うこの男こそ、英国で最も凶悪な囚人と言われる人物だ。突然人を喰ったような表情を見せる。実話映画では珍しい。

 『ブロンソン』が面白いのは、この男がどうしてこんな人物になったのか、解き明かさないところだ。ニコラス・ウィンディング・レフンは代わりに、その暴力性を徹底的に画面に定着させていく。優しい両親の下に生まれ、不自由ない暮らしを送り、しかし学校に通う頃には暴力人間と化している。

 暴力描写が凄まじい。机を放り投げる。耳を食いちぎる。包丁を振り回す。硝子を粉々にする。刑務所は「ホテル」のようなものとのたまい、そこでも暴力の限りを尽くす。暴れれば暴れるほど酷い報いが待っているのに、どこか彼は得意気だ。突き落とされることに快感を覚えているフシすらある。刑務所を転々とし、お勧めの刑務所を挙げるくらいになるのが可笑しい。大嫌いな精神病院でも大暴れ、遂にはもう対処できないと政治的に釈放されてしまうのがもっと可笑しい。

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ザ・レッジ 12時の死刑台

ザ・レッジ 12時の死刑台 “The Ledge”

監督:マシュー・チャップマン

出演:チャーリー・ハナム、リヴ・タイラー、パトリック・ウィルソン、
   テレンス・ハワード、クリストファー・ゴラム、ジャクリーヌ・フレミング

評価:★★




 高層ビルの屋上から青年が飛び降りようとしている。身を投げ出せば、即死は確実だ。思わずサム・ワーシントン主演作「崖っぷちの男」(12年)を思い出す。果たして、彼には何があったのだろう。駆けつける警官が事情を問いただす。正午に飛び降りると覚悟を決めた青年は、ゆっくり顛末を語り出す。

 『ザ・レッジ 12時の死刑台』はこんな思わせぶりな出足を見せながら、「飛び降り」自体にはさほど意味がない。青年にとっては死ぬことが重要で、死ねるのであれば飛び降りでも首吊りでも薬物過剰摂取でも構わないだろう。「飛び降り」は映画の画として派手さがあるという理由で選ばれたのに違いない。

 中盤の見せ場は独り身のチャーリー・ハナムと夫のいるリヴ・タイラーのラヴシーンになるだろう。ハナムは相変わらず美しい顔を隠しての役作り。客商売であるホテルの副支配人なのに良いのかということはさておき、ちょっとヒース・レジャーを思わせるところがあるのにドキッとする。タイラーはと言うと、不幸な境遇というのがピッタリで、恐れずに言うならば虐げられる魅力を具えている。攻めるハナムをタイラーが静かに受け止める。おとなしいタイプほど火がつくと一気に行くものだけれど、タイラーはまさにこのタイプ。上品にハナムを求めるときの唇がいやらしい。

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007/スカイフォール

007/スカイフォール “Skyfall”

監督:サム・メンデス

出演:ダニエル・クレイグ、ジュディ・デンチ、ハヴィエル・バルデム、
   レイフ・ファインズ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、
   ベレニス・マーロウ、アルバート・フィニー、ロリー・キニア、
   オーラ・ラパス、ヘレン・マクローリー、ニコラス・ウッドソン

評価:★★★




 昨今映画界でよく聞かれるのが「リブート」という言葉。「リメイク」とは違う。人気シリーズに新たな血を投入して生まれ変わらせる。まあ、簡単に言えば、発想を変えた作り直しだ。スパイダーマンもバットマンもリブートされた。今度はスーパーマンがリブートされる。しかし、よくよく考えてみると、リブートが始まったのは最近のことではない。「007」シリーズこそ、リブートが生んだ長寿シリーズではないか。ジェームズ・ボンドを演じる役者が代わる度、シリーズが表情を変えてきた。

 中でも『007/スカイフォール』で三度目の登板となるダニエル・クレイグの抜擢は新鮮だった。スマートに任務をこなす歴代ボンドたちと決定的に違うのは、肉体から滲み出る野性味。顔からも肉体からも荒削りな空気を発散し、しかしそこに動きがつくと、確かにそこにはボンドの姿が見える。

 中でも瞬発力が素晴らしい。静の場面から動の場面へと切り替わるときの素早さに唸る。常温の水が僅か一秒後に沸点に到達するような勢いで肉体が動く。何と言うか、頭ではなく身体で物事を考えているような、そして判断を下しているような、本能的な動きに真実味が宿っている。「カジノ・ロワイヤル」(06年)のときより疲れを滲ませるようになり、でもそれもまた味方につけている。当然アクションのヴァリエーションは増える。

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The 20th Planet Movie Awards/第20回プラネット映画賞

The 20th Planet Movie Awards/第20回プラネット映画賞

対象:2012年7月1日~12月31日の間に東京で劇場公開された作品

ノミネーション投票期間:2013年1月1日~20日
最終投票期間:2013年2月1日~20日



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December 7 - 9 weekend, 2012

December 7 - 9 weekend, 2012

1 Hyde Park on Hudson|$20,341(4)$81,362
2 君と歩く世界|$13,015(4)$128,544
3 世界にひとつのプレイブック|$5,854(371)$13,964,405
4 リンカーン|$4,427(2014)$97,137,447
5 ヒッチコック|$3,937(181)$1,661,670
6 Anna Karenina|$3,661(422)$6,603,042
7 007/スカイフォール|$3,170(3401)$261,400,281
8 Rise of the Guardians|$2,858(3639)$61,774,192
9 ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日|$2,828(2946)$60,948,293
10 トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン|Part2 $2,511(3646)$268,691,029

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 ケイティ・ペリーさんがプレイボーイシンガー、ジョン・メイヤーさんとレストランでランチをしていたところ、元夫ラッセル・ブランドさんと出くわしてしまったそうです。そのときペリーさんは、空席を捜すブランドさんに見つからないように、なんとテーブルの下に隠れてしまったのだとか。まあ確かに気まずいでしょうが、テープルの下に隠れるって、漫画みたい…。ペリーさんはブランドさんが遠くに座ったことを確認すると、さっさと会計を済まし、そそくさと裏口から出て行ったとか。個人的にはブランドさんと復縁するのも面白いと思うんですが…ダメ?

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アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち

アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち “Another Happy Day”

監督:サム・レヴィンソン

出演:エレン・バーキン、ケイト・ボスワース、エレン・バースティン、
   トーマス・ヘイデン・チャーチ、エズラ・ミラー、デミ・ムーア、
   ジェフリー・デマン、シオバン・ファロン・ホーガン、ジョージ・ケネディ、
   ダイアナ・スカーウィッド、ダニエル・イェルスキー、マイケル・ナルデリ

評価:★




 結婚式で集まった家族の物語はというのは珍しくない。最近だと「レイチェルの結婚」(08年)が同じ設定の映画だった。親類関係が煩わしく感じられるのは日本もアメリカも同じ。近いからこそ、余計に傷つけ合う。抱えている問題が、余計に大きな衝撃となって襲い来る。

 おそらく人間ドラマとして描きたかったのだろう。コメディの要素が入れられたなら、なお良い。ところが、そんな作り手の思惑は大きく外れる。『アナザー・ハッピー・デイ ふぞろいな家族たち』は立派なホラーとなった。恐怖で見せるのではない。おぞましさで見せる。その発光源が主人公家族にあるのは、言うまでもない。

 主人公家族の全員に問題を持たせる。娘は自傷を繰り返し、なかなか外に出られない。息子その一はドラッグに塗れ、虚言癖があり、感情をコントロールできない。息子その二は自閉症気味で、自分でそのことを気にしている。母はそんな彼らに振り回され、かつ元夫との関係が悪化の一途を辿るばかりで気が狂いそう。物語はこうした問題だらけのキャラクターに寄り掛かるのみ。その闇の深さに切り込む気配はない。

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恋のロンドン狂騒曲

恋のロンドン狂騒曲 “You Will Meet a Tall Dark Stranger”

監督:ウッディ・アレン

出演:ジョシュ・ブローリン、ナオミ・ワッツ、アンソニー・ホプキンス、
   ジェマ・ジョーンズ、アントニオ・バンデラス、フリーダ・ピント、
   ルーシー・パンチ、ポーリーン・コリンズ、アンナ・フリエル、
   ロジャー・アシュトン=グリフィス、ユエン・ブレンナー

評価:★★★




 この頃ウッディ・アレン映画を観ると「こつこつ野球」なんて言葉を思い浮かべる。アレンは毎年一回必ず打席に立つ。力のある打者は数年に一回、ホームランを狙って思い切り振ってくる。アレンはしかし、最初からホームランなんて興味がないみたいだ。代わりに彼はセンター前ヒットを狙う。力まず無理せず気持ち良く、真正面に返すだけ。返すだけでもしっかり塁に出る。運悪くゴロになっても内野安打が狙える微妙なところに転がす。「ミッドナイト・イン・パリ」(11年)だってホームランというより、思いがけずフェンス直撃のスリーベースヒットになった感じだ。『恋のロンドン狂騒曲』もセンター前ヒットだ。いつもの調子のアレンが、肩の力を抜いてヒットで出塁、ニヤニヤしている。

 物語はウィリアム・シェイクスピアの言葉から始まる。人生なんて剣幕ばかりのから騒ぎ。意味など何ひとつない。どうやらこれはアレンの人生観でもあるようで、その通り、ここには他愛ない恋のすったもんだが、我が恋の花こそいちばん美しいと咲き乱れる。いちばん美しいなんて思っているのは、当人だけというのがミソ。

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ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館

ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館 “The Woman in Black”

監督:ジェームズ・ワトキンス

出演:ダニエル・ラドクリフ、シアラン・ハインズ、ジャネット・マクティア、
   リズ・ホワイト、ソフィー・スタッキー、ロジャー・アラム

評価:★★




 ダニエル・ラドクリフがオッサンになるのは早かった。ハリー・ポッターを演じ始めてたった数作で、いきなりオッサン化した。欧米の子役にありがちな現象だ(アメリカの最近の例で言うなら、ジョシュ・ハッチャーソン)。本人も周囲もそれを承知していたのか、『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』で演じるのは、四歳の男の子の父親ときたもんだ。それも男やもめ。随分思い切っちゃった。

 思い切ったは良いけれど、どうも見栄えがよろしくない。演技自体が年齢に見合ったそれに落ち着いているのは仕方ないにしても(目を見開く一本芸)、シルエットが美しくないのは辛いところだ。そうラドクリフ、子どものときと較べて、横には大人風に広くなったけれど、縦にはさほど伸びなかった。身体が大人でも子どもでもない中途半端なところを彷徨っている。それゆえシアラン・ハインズやジャネット・マクティアといった肉体的にも精神的にも充実した大人の役者と並ぶと、居心地の良さが感じられない。

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ダーケストアワー 消滅

ダーケストアワー 消滅 “The Darkest Hour”

監督:クリス・ゴラック

出演:エミール・ハーシュ、オリヴィア・サールビー、レイチェル・テイラー、
   マックス・ミンゲラ、ジョエル・キナマン、ヴェロニカ・ヴェルナドスカヤ

評価:★




 地球ほど頻繁にエイリアンの攻撃を受けている星はないだろう。エイリアンの種類も宇宙船も攻撃法も出尽くしてしまった感がある。ならば舞台を変えてみてはどうだろう。『ダーケストアワー 消滅』はロシア、モスクワが戦場となる。観光名所をちらちら見せて、ほら、いつもとはちょっと感じが違うでしょう?

 …なーんてバカな考えで作られた気配が濃厚に漂っているのが怖い。だってロシアが舞台だなんて言っても、メインどころはアメリカ人だし、ロシア人が出てきても英語を喋るし、ロシアに降り立った途端に見せられるのはマクドナルドやスターバックス、ペプシの看板だ。確かに空気が冷たく、景観に能天気さはないものの、後はいつものハリウッド製SF映画。

 ならば宇宙からの侵略者の細部描写にアイデアを注がねばならぬ…という発想はなかったらしい。個性というものが見当たらない。ヤツらの姿は人間には見えない。しかし、特殊なメガネでもあるのか、ヤツらからは温度で人間の場所を察知できるのだという。「プレデター」(87年)を思い出さない人はいないだろう。人間に襲い掛かり木っ端微塵にする際、肉片を飛び散らせないのは有難いけれど…。花火が消え行く瞬間みたいだし。無茶苦茶に好意的に見れば。

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第70回ゴールデン・グローブ賞 ノミネーション予想

※この文章は、アカデミー賞専門サイトOSCAR PLANETのために書いたものの転載になります。


 ゴールデン・グローブ賞ノミネーションがスター寄りの選考になっているのは、もはや誰もが知っている事実。取材でスターに会う機会が多い記者が選考員のため、偏りがで易いのでしょう。その結果、世間では評価の作品が突然候補に挙がったり、全く予想外のところから候補が出たり…ということがありました。そして、それは批判の対象にもなっていました。

 ところが、昨年のゴールデン・グローブ賞ノミネーションは違いました。前評判が高い作品、高評価を獲得した作品、大ヒット作品が順当に候補に挙がったのです。文句のつけようのない結果。予想通りの結果。でもこう思った人も多いのではないでしょうか。これでは他の賞と変わらないのではないか。思いがけない候補作品、候補映画人が出てこそのゴールデン・グローブ賞ではないか。映画ファンは我がままなのです。

 今年はティナ・フェイとエイミー・ポーラーがホストを務めることが発表されています。ジョディ・フォスターへのセシル・B・デミル賞授与も決まっています。TV部門もあるため集まるスターの数も多くなります。会食形式で進む授賞式はスターの素の顔を見られる貴重な機会でもあります。ノミネーションにより集まる顔ぶれも変わってきます。リラックスして楽しみたいものです。そんなこんなで今年も全く深く考えず、主要8部門のノミネート予想をしてみました。




◆作品賞<ドラマ部門>
アルゴ Lock
ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日
リンカーン Lock
007/スカイフォール
ゼロ・ダーク・サーティ

if six...
ジャンゴ 繋がれざる者
フライト
ザ・マスター



◆作品賞<ミュージカル/コメディ部門>
マリーゴールド・ホテルで会いましょう
レ・ミゼラブル Lock
ムーンライズ・キングダム
世界にひとつのプレイブック Lock
テッド

if six...
Bernie
Magic Mike
Seven Psychopaths



◆監督賞
ベン・アフレック(アルゴ) Lock
キャスリン・ビグロー(ゼロ・ダーク・サーティ)
トム・フーパー(レ・ミゼラブル)
デヴィッド・O・ラッセル(世界にひとつのプレイブック)
スティーヴン・スピルバーグ(リンカーン) Lock

if six...
ポール・トーマス・アンダーソン(ザ・マスター)
アン・リー(ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日)
クエンティン・タランティーノ(ジャンゴ 繋がれざる者)



◆主演男優賞<ドラマ部門>
ダニエル・クレイグ(007/スカイフォール)
ダニエル・デイ=ルイス(リンカーン) Lock
リチャード・ギア(Arbitrage)
ホアキン・フェニックス(ザ・マスター) Lock
デンゼル・ワシントン(フライト) Lock

if six...
ジョン・ホークス(The Sessions)
アンソニー・ホプキンス(ヒッチコック)
クリストフ・ヴァルツ(ジャンゴ 繋がれざる者)


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November 30 - 2 weekend, 2012

November 30 - 2 weekend, 2012

1 君と歩く世界|$12,369(2)$65,059
2 Silver Linings Playbook|$8,329(371)$10,740,112
3 ヒッチコック|$8,174(50)$787,574
4 リンカーン|$6,629(2018)$83,566,169
5 Anna Karenina|$5,848(384)$4,106,921
6 Back to 1942|$5,000(20)$100,000
7 007/スカイフォール|$4,781(3463)$245,585,083
8 トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2|$4,345(4008)$254,598,866
9 ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日|$4,150(2928)$48,512,994
10 Rise of the Guardians|$3,646(3672)$48,836,105


【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 婚約者であるハル・ベリーさんの元パートナー、ガブリエル・オーブリーさんと大喧嘩。オーブリーさんを見るも無惨なぼこぼこ姿にしちゃって株を下げているオリヴィエ・マルティネスさんですが、もうひとつ頭が痛いのは、マイアミで経営するレストランが保健衛生局の定期検査で20もの違反を指摘されてしまったこと。いつ食中毒が発生してもおかしくない不衛生さだと報じられています。レストラン側は大きな違反はなかったと声明を発表していますが、果たして真相は…。ベリーさんと付き合い出した頃からやつれてきているように見える方が、ワタクシには気掛かり。昔は「フランスのブラッド・ピット」なんて言われていたんですけどねー。相変わらずビューティホーなベリーさんに、美容についてレクチャーして貰って下さい。

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ロックアウト

ロックアウト “Lockout”

監督:スティーヴン・セイント・レジャー、ジェームズ・マザー

出演:ガイ・ピアース、マギー・グレイス、ヴィンセント・リーガン、
   ジョセフ・ギルガン、レニー・ジェームズ、ピーター・ストーメア

評価:★★




 掴みのアクションがヘナチョコだ。CIAエージェントの主人公がホテルの一室で銃撃戦を繰り広げた後、スーツケース片手に逃走劇に入る。その際のTVゲーム的画面が、実にチープ。特にバットマンから借りてきたと思われるバイクにまたがり、街中を疾走する件。視覚効果だらけで、重みが一切感じられない。もちろんカッコ良くはない。これじゃこの後も期待できない。

 果たして、その予感は的中する。『ロックアウト』の舞台は2079年の宇宙。凶悪犯500人が宇宙の要塞に収容されている。この世界観こそが命。それだけが売りとも言える。どれだけ幼くても、このSFワールドの作り込みこそが重要だと分かるはずだ。

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HICK ルリ13歳の旅

HICK ルリ13歳の旅 “Hick”

監督:デリック・マルティーニ

出演:クロエ・グレース・モレッツ、エディ・レッドメイン、
   レイ・マッキノン、ロリー・カルキン、ジュリエット・ルイス、
   ブレイク・ライヴリー、アレック・ボールドウィン

評価:★




 全く、これだから油断できない。クロエ・グレース・モレッツのことだ。しなやかに伸びた手足。輝くブロンド。ぐにゃぐにゃに動くぽってり唇。スニーカーがボロでも、レインボーカラーのパンツを履いても、安服に袖を通しても、あら不思議、被写体として眩しいったらない。出てきた頃は子どもでしかなかったのに、ティーンエイジャーにして、時に艶かしい。

 恐ろしいのは、まだまだ若いブレイク・ライヴリーがモレッツと並ぶと、オバチャンに見えてしまうことだ。化粧のせいもあるだろうけれど、それにしてもこの鮮度の差は何なのだ。白い肌の張りに、まだ世界を知らない魂の純粋さが宿る。作り手が露出過多気味の腕や脚を舐めるように撮るのも無理はない。決して美少女ではないし、怒り肩の主張が強過ぎるんだけどさ…。

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ドリームハウス

ドリームハウス “Dream House”

監督:ジム・シェリダン

出演:ダニエル・クレイグ、レイチェル・ワイズ、ナオミ・ワッツ、
   マートン・ソーカス、イライアス・コティーズ、ジェーン・アレクサンダー、
   テイラー・ギア、クレア・アスティン・ギア、レイチェル・フォックス、
   サラ・ガドン、グレゴリー・スミス

評価:★★




 郊外のある邸宅に家族が越してくる。一流出版社の敏腕編集者だった夫は会社を辞める。作家になり、妻とふたりの娘との時間を増やすためだ。しかし、そこは数年前、主だった男が一家惨殺事件を起こした家だった。斯くして新生活を始めた家族の周りでは不可解な出来事が起こり始める…。

 …とザッと導入部を書いたわけだけれど、このどこにでも転がっていそうな設定の映画に、なぜ一流映画人が揃っているのだろうと不思議に思う。監督は家族映画の秀作で有名なジム・シェリダン。主要キャストにはイメージを一新したジェームズ・ボンド役で快進撃を続けるダニエル・クレイグに、歳を重ねて艶っぽさを増すレイチェル・ワイズ。細い身体から強さとエロスを滲ませるナオミ・ワッツまで出てくる。ホントなぜ。B級俳優か若手スターが手掛けるのが相応しいのではないか。その疑問に対する答えは中盤に判明する。

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人生の特等席

人生の特等席 “Trouble with the Curve”

監督:ロバート・ロレンツ

出演:クリント・イーストウッド、エイミー・アダムス、
   ジャスティン・ティンバーレイク、ジョン・グッドマン、
   ロバート・パトリック、マシュー・リラード、ジョー・マッシンギル、
   ボブ・ガントン、スコット・イーストウッド

評価:★★★




 監督のロバート・ロレンツはクリント・イーストウッドと長年一緒に仕事をしてきた人物なのだという。イーストウッドの数少ない失敗作「マディソン郡の橋」(95年)以来、助監督やプロデューサーとして彼をサポートし続けてきたとのこと。…となると、イーストウッドの技がロレンツにどう継承されているのか、どうしても気になる。

 さほどイーストウッド映画の匂いは感じられないというのが、結論だ。語りのペースは乱れ気味だ。省略術に冴えは見られない。伏線の張り方はスマートさから程遠い。音楽の流し方はベタと言って良い。独特の変態的な感性は、明らかにされる父と娘の別離の真相に見られるぐらいだ。でも、つまらなくはない。フィールグッドムービーとしてジューシーな肉汁をたっぷり含んでいる。

 アメリカ映画らしい親と子の物語だ。互いを想い合ってはいるものの、その距離は適切とは言えないふたり。娘が6歳のときに母が死に、それ以来ぎくしゃくした関係が続いている。それが娘が父の野球のスカウトの仕事を手伝うことをきっかけに変化を見せる。予想外の展開を見せることはない。しかし、親と子の間に流れる僅かな磁力が見逃されることもない。ノースカロライナの飾りのない田舎風景の中で、磁力が強まったり弱まったり…。

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