デビルズ・ダブル ある影武者の物語

デビルズ・ダブル ある影武者の物語 “The Devil's Double”

監督:リー・タマホリ

出演:ドミニク・クーパー、リュディヴィーヌ・サニエ、
   ラード・ラウィ、フィリップ・クァスト、ミモウン・オエイシャ

評価:★★★




 虚構の世界を描く映画の中でも、特殊な状況下を舞台にした映画があるとする。「異常」が当たり前のように蔓延る、気が触れた世界。倫理観など存在せず、生きるルールすら見当たらない世界。…と来れば、その世界観を念入りに描くのは当たり前として、そこでしか存在しない「何か」を探る必要があるだろう。別の惑星が背景にあるなら、その生態系が話に絡む必要がある。海の中が舞台なら、泳ぐ以外の条件が展開に意味を持つ必要がある。

 その点において『デビルズ・ダブル ある影武者の物語』は甘い。あのイラクの独裁者サダム・フセインの息子ウダイの影武者役を命じられてしまった男の奇怪な日々。その悪夢に塗れた日常に焦点が当てられるのだけど、意外や意外、男の反逆話以上のものが浮かび上がらない。

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ウソツキは結婚のはじまり

ウソツキは結婚のはじまり “Just Go with It”

監督:デニス・デューガン

出演:アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン、
   ニコール・キッドマン、ニック・スウォードソン、ブルックリン・デッカー、
   ベイリー・マディソン、グリフィン・グルック、デイヴ・マシューズ、
   ケヴィン・ニーロン、ミンカ・ケリー、レイチェル・ドラッチ

評価:★★




 いちばんの見ものはジェニファー・アニストンとニコール・キッドマンのフラダンス対決だろう。間違いない。フラダンスの本場ハワイで、アニストンとキッドマン、四十路を越えたふたりが、肌が露になっている部分の方が隠れている部分よりも多いあの衣装で、女の意地を賭けた戦いを繰り広げる。尻をふりふり、腕をさわさわ。アンタなんかにゃ負けないわよと身体を張る女たち。女優だけあって美しくシェイプアップされていて、うん、これならば合格点だろう。こんなんで男たちはマイッちゃうんだ。バカみたいだけど。

 このふたりの対決で偉いのはまず、キッドマンが性悪女役で出てくるところだ。自分がいかに恵まれているか、幸せか、美しいか、それをアピールすることで自己を確立しているような女。その美貌はお直しによって抜かりがないという設定。キッドマンは若干のセルフパロディを投入しているのだ。真っ赤な唇にアクセントを置いたキツいメイクは、そのまま妖怪人間ベラ役もイケる。対するアニストンはいつも通り隣の女の子的親しみやすさで勝負。実に分かりやすい女のタイプが用意されている。大抵の場合、お行儀が良い男はアニストンの方になびくだろう。ただ、この映画ではキッドマンもイケる、アニストンもイケる…というセンを狙っている。結構結構。その方が誠実だ。

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リセット

リセット “Bringing Up Bobby”

監督:ファムケ・ヤンセン

出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、ビル・プルマン、マーシア・クロス、
   ロリー・コクレーン、スペンサー・リスト、ジャスティン・ホール

評価:★★




 ミラ・ジョヴォヴィッチは悪女役が似合う。それも悪意のない悪をまとった悪女役が似合う。深い情念に雁字搦めになった頭のキレる悪女ではなく、動物的本能にしたがって悪事を重ねる女。無邪気な土台に一滴の悪が落とされたような印象。たとえ犯罪に手を染めても、どこかチャーミングだ。

 ジョヴォヴィッチが『リセット』で演じるのは、まさしくそういうタイプの女だ。天真爛漫な笑顔を振り撒きながら、あっけらかんと詐欺行為を働く。ウクライナから夢を求めてアメリカへやって来て、男と情熱的な恋に落ち、息子を産み、しかしその直後に男に捨てられ、いつしか生きていくために悪事に染まってしまった女。その犯罪行為に後ろめたさはない。ジョヴォヴィッチは悪意のない悪を巧みに操る。臭い芝居が素晴らしい。

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The 18th Planet Movie Awards/第18回プラネット映画賞 ノミネーション発表

The 18th Planet Movie Awards/第18回プラネット映画賞の
ノミネーションを発表しました。以下の通りです。


◆作品賞
 50/50 フィフティ・フィフティ(ジョナサン・レヴィン監督)
 ゴーストライター(ロマン・ポランスキー監督)
 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(デヴィッド・イェーツ監督)
 マネーボール(ベネット・ミラー監督)
 ミッション:8ミニッツ(ダンカン・ジョーンズ監督) 

◆監督賞
 ブラッド・バード(ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル)
 ダンカン・ジョーンズ(ミッション:8ミニッツ)
 テレンス・マリック(ツリー・オブ・ライフ)
 ベネット・ミラー(マネーボール)
 ロマン・ポランスキー(ゴーストライター)

◆主演男優賞
 トム・クルーズ(ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル)
 ジェームズ・フランコ(猿の惑星:創世記(ジェネシス))
 ジョセフ・ゴードン=レヴィット(50/50 フィフティ・フィフティ)
 ユアン・マクレガー(ゴーストライター)
 ブラッド・ピット(マネーボール)

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January 20 - 22 weekend, 2012

January 20 - 22 weekend, 2012

1 別離|$12,986(13)$541,041
2 少年は残酷な弓を射る|$10,530(7)$184,731
3 アンダーワールド 覚醒|$8,222(3078)$25,306,725
4 Red Tails|$7,477(2512)$18,782,154
5 英雄の証明|$6,793(9)$61,136

6 ファミリー・ツリー|$4,236(560)$51,259,658
7 Contraband|$4,195(2870)$45,937,525
8 A Dangerous Method|$4,007(105)$3,375,694
9 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い|$3,820(2630)$10,737,239
10 アーティスト|$3,583(662)$12,119,718

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 綺麗なんだか綺麗に見せているだけなんだかよく分からずワタクシを困惑させているリアーナさんは、実はエクササイズマニアなのだそうです。深夜2時になってもワークアウトに励むことがあり、その度にフィットネストレーナーを呼び出すのだとか。アリー・ヌニェスさんというトレーナーは、そんなリアーナさんに4年もついているとのこと。よっぽどギャラが良いのだと見ました。それにしても最近のリアーナさんはビヨンセさんに負けないくらいに下半身がご立派。ちょいと間違うとクリスティーナ・アギレラさんのように爪楊枝で突いたら破裂しそうな気もしますので、十分にお気をつけ下さいませ。

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フライトナイト 恐怖の夜

フライトナイト 恐怖の夜 “Fright Night”

監督:クレイグ・ギレスピー

出演:コリン・ファレル、アントン・イェルチン、トニ・コレット、
   クリストファー・ミンツ=プラッセ、デヴィッド・テナント、
   イモジェン・プーツ、デイヴ・フランコ、リード・ユーイング

評価:★★




 ヴァンパイアのイメージも随分変わったものだ。昔ながらのヴァンパイアというとロマンティックでエレガントな佇まいで決まりだったけれど、それだけだと最近は古臭いと思われてしまうらしい。古臭く見えるか、古風でカッコ良く見えるかは、作り手の力量によるものだなんて、誰も考えない。分かりやすく個性的なクリーチャーを目指すのだ。

 果たして『フライトナイト 恐怖の夜』のヴァンパイアも捻りが効かされている。外見は隣の兄ちゃん風。人間の外見で人込みに紛れ込み、何食わぬ顔でターゲットを物色、隙を見つけては血を頂戴するのだ。十字架もほとんど効果なし。聖水で撃退できるのも一時的。串刺しにされても、心臓からちょっとズレただけで蘇る。ヴァンパイアは招かれなければ家に入ることができない…というルールも、だったら家をなくせばいいと家を燃やしてしまうのだから、頭が切れるというか暴走し過ぎというか。一見大真面目に撮っているようだけれど、狙っているのはもちろん笑いだ。怖いだけじゃダメだ。笑わせることができなければダメだ。…ということらしい。ヴァンパイアも辛いよ。

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ミラノ、愛に生きる

ミラノ、生きる “Io sono l'amore”

監督:ルカ・グァダニーノ

出演:ティルダ・スウィントン、フラヴィオ・パレンティ、
   エドアルド・ガブリエリーニ、マリサ・ベレンソン、
   アルバ・ロルヴァケル、ピッポ・デルボーノ、マリア・パイアーロ、
   ディアーヌ・フレリ、ガブリエル・フェルゼッティ

評価:★★★★




 メロドラマと言うと、どうしてもその内容を揶揄した意味合いで使われがちだ。平凡な日常が色恋沙汰が絡んだ出来事をきっかけに崩れていく。庶民はそこに通俗的な面白さを見るわけだけれど、同時に侮蔑混じりの視線が絡むのだ。しかし、優れたメロドラマは面白い。心を豊かな香りで満たしていくものだ。そうだ、メロドラマはこんなにも潤いに溢れたものだった。『ミラノ、愛に生きる』により思い出す。

 物語は多くのメロドラマと同じように目を見張るようなものではない。ロシアから繊維業で財を成したイタリアの名家にやってきた女がヒロイン。子育ても一段落、裕福だが刺激に欠ける毎日が、息子の友人の出現により変わり始めるというもの。親子ほども歳の離れた男との、しかも息子の友人との恋だなんて、メロドラマはメロドラマでもソープオペラみたいだ。下手なメロドラマはこのチープささえ漂わせる筋書きを、チープなままに見せる。

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マザーズデイ

マザーズデイ “Mother's Day”

監督:ダーレン・リン・バウズマン

出演:レベッカ・デモーネイ、ジェイミー・キング、ブリアナ・エヴィガン、
   パトリック・フリューガー、デボラ・アン・ウォール、マット・オリアリー、
   ジェシー・ルス、ショーン・アシュモア、リサ・マルコス、
   フランク・グリロ、トニー・ナッポ、ウォーレン・コール、リリク・ベント、
   キャンディス・マクルーア、A・J・クック、アレクサ・ヴェガ

評価:★★★




 デモーネイが帰ってきた。「ゆりかごを揺らす手」(91年)のレベッカ・デモーネイが帰ってきた。最近は目立たない助演が続いていたデモーネイだけれど、『マザーズデイ』では堂々の主演。それも当たり役である「ゆりかごを揺らす手」のペイトンを思わせるサイコな役柄での登場だ。冷たいブルーの瞳に狂気を滲ませ、息子や娘を統率する鬼母として画面を凍りつかせる。そう来なくてはと膝を打つ。

 一見幸せそうな夫婦が開いた引越しパーティに友人・知人が集まる。そこに現れるのは一人が瀕死の重傷を負っている強盗三兄弟。兄弟は家の者たちを監禁し、そこに届けられていたはずの現金のありかを探し始める。日常が突如陰惨なものとなる光景は、実は映画ではさほど珍しいものではない。ホラー映画なら日常茶飯事とも言える。ところがそこにひとりの女が姿を見せることで、空気が明らかに変わる。言うまでもなく、デモーネイだ。

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The 18th Planet Movie Awards/第18回プラネット映画賞 ノミネーション投票受付終了

The 18th Planet Movie Awards/第18回プラネット映画賞の
ノミネーション投票の受付は1月20日まででした。

投票して下さった皆様、どうもありがとうございました。

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ニューイヤーズ・イブ

ニューイヤーズ・イブ “New Year's Eve”

監督:ゲイリー・マーシャル

出演:ハル・ベリー、ジェシカ・ビール、ジョン・ヴォン・ジョヴィ、
   アビゲイル・ブレスリン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、
   ロバート・デ・ニーロ、ジョシュ・デュアメル、ザック・エフロン、
   ヘクター・エリゾンド、キャサリン・ハイグル、アシュトン・カッチャー、
   セス・マイヤーズ、リア・ミシェル、サラ・ジェシカ・パーカー、
   ミシェル・ファイファー、ティル・シュヴァイガー、ヒラリー・スワンク、
   ソフィア・ヴェルガラ、アリッサ・ミラノ、ケーリー・エルウェス、
   カーラ・グギノ、コモン、サラ・ポールソン、チェリー・ジョーンズ

評価:★




 『ニューイヤーズ・イブ』だなんて言うと妙にオシャレに聞こえるものの、何のことはない、「大晦日」のことだ。…と言っても、日本のように大掃除を済ませ、御節を仕上げ、小林幸子を見て、除夜の鐘を聞き、場合によっては日付が変わると同時に初詣に出かける、…という厳かさとは全くの無縁。年が変わる、その瞬間を皆でパーッと騒いで過ごそうじゃないか。要するにパーティをする日だ。それもとんでもなくスケール大きく…。何ともまあ、アメリカ的バカバカしさに満ち溢れていると思う。別に貶してはいない。

 年が変わろうとするときの大騒ぎを貶しはしないけれど、『ニューイヤーズ・イブ』は貶す。出るわ出るわ、スターが出るわ。どこを切ってもスターが顔を見せるこの映画、あの「バレンタインデー」(10年)の姉妹編というから、深く納得する。とにかく脚本が酷い。

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January 13 - 16 weekend, 2012

January 13 - 16 weekend, 2012

1 少年は残酷な弓を射る|$27,753(2)$94,803
2 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い|$19,579(6)$661,988
3 別離|$16,197(6)$339,207
4 Once Upon a Time in Anatolia|$14,850(1)$35,826

5 Contraband|$9,960(2863)$28,515,480
6 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙|$8,265(802)$7,216,069
7 アーティスト|$7,428(216)$9,201,195
8 A Dangerous Method|$5,770(104)$2,787,258

9 Pariah|$5,372(24)$401,305
10 Joyful Noise|$5,047(2735)$13,802,308

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 ジェイク・ギレンホールさんがミンカ・ケリーさんにアタックしてフラれていたというゴシップ記事が出回っています。昨夏ケリーさんはMLB選手デレク・ジーターさんと別れましたが、それが報じられるとすぐさまギレンホールさんがケリーさんに近づいたのだそうです。しかしケリーさんはギレンホールさんを相手にせず、なんと年末にはジーターさんとヨリを戻してしまいました。ギレンホールさん、ちょっぴりマヌケ。ギレンホールさんはピカピカに鍛え上げられた身体を見せびらかすようにジョギングする姿をパパラッチされたり、こうした色恋ゴシップが定期的に出てきたりと、結構映画とのイメージギャップがあります。まさか「ラブ&ドラッグ」(10年)の役柄が地なんじゃないでしょうね。いや、その方が面白いですけど。

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第32回ゴールデン・ラズベリー賞ノミネーション予想

 昨年初めてゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)の予想をしてみたら、意外や意外、かなり楽しかった。当たらなくても全然悔しくないし、当たったらほんのちょっとだけ嬉しい。つまり予想した方がほんのちょっとだけ嬉しくなる。だったら今年もやってみようじゃないかと思った次第。選ぶ基準は、評価そのものが極めて低かった作品、或いは興行的に大失敗した作品、はたまたもういいっちゅーにと言うのに懲りずに続編が作られた作品を意識した。こんな感じ。



◆作品賞
Bucky Larson: Born to Be a Star
ジャックとジル
スマーフ
トランスフォーマー ダークサイド・ムーン
トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1
 runner-up:Abduction
        ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える
        ニューイヤーズ・イブ

◆監督賞
マイケル・ベイ(トランスフォーマー ダークサイド・ムーン)
トム・ブラディ(Bucky Larson: Born to Be a Star)
ビル・コンドン(トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1)
デニス・デューガン(ジャックとジル、ウソツキは結婚のはじまり)
ラジャ・ゴズネル(スマーフ)
 runner-up:ゲイリー・マーシャル(ニューイヤーズ・イブ)
        ジョン・シングルトン(Abduction)
        ジェイソン・ウィンター(Arthur)

◆主演男優賞
ラッセル・ブランド(Arthur)
ニコラス・ケイジ(ドライブ・アングリー3D、デビルクエスト、Trespass)
テイラー・ロートナー(Abduction、トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1)
アダム・サンドラー(ジャックとジル[as Jack]、ウソツキは結婚のはじまり)
ニック・スウォードン(Bucky Larson: Born to Be a Star)
 runner-up:アシュトン・カッチャー(ニューイヤーズ・イブ、抱きたいカンケイ)
        ロバート・パティンソン(トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part1)
        ライアン・レイノルズ(グリーン・ランタン)

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ブルー 初めての空へ

ブルー 初めての空へ “Rio”

監督:カルロス・サルダーニャ

声の出演:ジェシー・アイゼンバーグ、アン・ハサウェイ、レスリー・マン、
   ジェマイン・クレメント、ロドリゴ・ガルシア・ウィル・アイ・アム、
   ジェイミー・フォックス、ジョージ・ロペス、ワンダ・サイクス、
   トレイシー・モーガン、ジェジク・T・オースティン、ジェーン・リンチ

評価:★★★




 実写にも言えることだけれど、アニメーション映画はとにかく画が重要だ。どれだけ話が面白くても、画が楽しくないと、その世界にどっぷり浸かることは不可能だ。パフォーマンス・キャプチャーを用いたアニメーションをどこか冷めた目で見てしまうのは、人間の表現法が生々しいのが受けつけられないからだ。目を楽しませることこそ、アニメーション製作で、第一に目標とすべき点だと思う。

 その点をクリアしているのが嬉しい『ブルー 初めての空へ』の画の最大の特徴は、とにかくカラフルであるところに尽きると思う。無理矢理カラフルなのではない。物語上必然があってカラフル。主人公はセルリアンブルーのインコで、自分が絶滅危惧種だと知った彼が、リオデジャネイロで冒険を繰り広げる様が描かれる。ブラジルのあの陽気な空気が画面一杯に広がる。そしてそれを表現するために画がトロピカルカラーで仕立て上げられているのだ。

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突然、みんなが恋しくて

突然、みんなが恋しくて “Et soudain tout le monde me manque”

監督:ジェニファー・デヴォルデール

出演:メラニー・ロラン、ミシェル・ブラン、ギョーム・グイ、
   フロランス・ロワレ=カイユ、クロード・ペロン、
   マニュ・パイェット、ジェラルディン・ナカシュ

評価:★★




 フンラス映画『突然、みんなが恋しくて』は、とにかく父親の描写が強烈な印象を残す。赤の他人はもちろん、知り合いや友人、娘や嫁にすらも、気遣いを見せない男として登場する。彼なりの愛情がないわけではない。ただ、その見せ方が異様に不器用で、その明け透けな言動により、相手を怒らせてばかりだ。無責任の自覚がない。子どもでもしない悪戯を仕掛ける。老いを受け入れない。立ち小便しながら隣の男のブツを覗き込む。妊娠に喜ぶ嫁に何の脈略もなく中絶を勧める。

 父親を見て、ある人物を思い出す。ウッディ・アレンだ。他人の迷惑顧みず、ひたすら喋り続けるあたりがアレンを思わせる。アレンではやらないような言動ばかりではあるものの、ブツクサ文句を言いながら歩き回っている姿に、アレンの姿が見える。彼は一向に改心しない。懲りることがない。オマケにユダヤ人だ。ミシェル・ブランも作り手も多少なりともアレンを意識している気がする。

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ロンドン・ブルバード LAST BODYGUARD

ロンドン・ブルバード LAST BODYGUARD “London Boulevard”

監督:ウィリアム・モナハン

出演:コリン・ファレル、キーラ・ナイトレイ、デヴィッド・シューリス、
   アンナ・フリエル、ベン・チャップリン、レイ・ウィンストン、
   エディ・マーサン、サンジーヴ・バスカー、スティーヴン・グラハム、
   オフィリア・ラヴィボンド、ジェイミー・キャンベル・ムーア

評価:★★




 なんだかガレッジセールのゴリにしか見えないコリン・ファレルがずっと困っている。出所したばかりなのに早速悪事に誘われて困っている。突然女優のボディガードを務めることになり困っている。知り合いのホームレスの生活が心配で困っている。酒好きでドラッグ中毒の妹のことが気掛かりで困っている。裏社会のボスに変に気に入られて困っている。観る側はと言うと、「こんなに眉毛が下がってたっけ?」とファレルのあの眉毛について考え込むハメになる。『ロンドン・ブルバード LAST BODYGUARD』は延々困り続けるファレルを映し出すだけで終わってしまった。

 ウィリアム・モナハンは多分、60年代のブリティッシュ・ノワールの再現を狙ったのだろう。大きな書体が画面一杯に広がるタイトルクレジットから、それがあからさまだ。当時のご機嫌なロックミュージック。今の時代にも通用するスタイリッシュな車。カジュアルとフォーマルの間を行き来するファッション。作り手がこの場面にはこの音楽を、あの場面にはこのスーツで…なんてアレコレ考えをめぐらせている画が容易に思い浮かぶ。果たして画面には60年代のアイテムが溢れることになる。

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永遠の僕たち

永遠の僕たち “Restless”

監督:ガス・ヴァン・サント

出演:ヘンリー・ホッパー、ミア・ワシコウスカ、加瀬亮、
   シュイラー・フィスク、ジェーン・アダムス、ルシア・ストラス、チン・ハン

評価:★★




 言うまでもなく、ガス・ヴァン・サントは美しい若手俳優を好んで起用する。リヴァー・フェニックスやマット・ディロン、キアヌ・リーヴスにユマ・サーマン…その美しさをフィルムに焼きつける。『永遠の僕たち』で彼が目をつけたのがヘンリー・ホッパーだ。あのデニス・ホッパーの息子というのに驚く。美しいのだ。いや、そう言えば親父も若い頃は美しかった。息子には晩年の親父のアクの強さというものはまだない。まっさらな状態で差し出される。

 いつも寝癖のついているようなくしゃくしゃのブロンド。目鼻立ちのはっきりした造形。細い指。脂肪とは無縁の身体。60年代風ファッション。まだ大人にはなっていない未成熟の魅力がホッパーのスタイルに封じ込められている。その透明感そのものに感動してしまう。胸を打たれてしまう。

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January 6 - 8 weekend, 2012

January 6 - 8 weekend, 2012

1 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙|$35,275(5)$520,669
2 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い|$16,521(6)$498,669
3 別離|$15,440(6)$198,046
4 The Devil Inside|$14,763(2285)$33,732,515
5 Once Upon a Time in Anatolia|$10,952(1)$14,008

6 Pariah|$9,997(11)$233,411
7 おとなのけんか|$7,289(15)$530,525
8 裏切りのサーカス|$6,772(809)$10,129,670
9 アーティスト|$6,512(172)$7,097,612
10 ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル|$5,589(3555)$169,568,971

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 結婚したばかりのケイト・モスさんが、早速ダンナのジェイミー・ヒンスさんとパリで大喧嘩をしているところが目撃されました。ゴシップ誌が伝えるところによると、モスさんは「ダンナはあたいのこと、子どもを産む道具としか思ってないのさ!」と言い、ヒンスさんは「結婚したら田舎で暮らして、酒も煙草もやめるって言ったじゃんかよ!」と言い返しているそうな。妙に生活感ある罵り合いでございます。ちなみにモスさんは9歳の娘から「ママ、化粧濃過ぎ!」と怒られたことも伝えられております。でも化粧取ったら「ケイト・モス」じゃなくなっちゃうんじゃ…。薄い顔ですからね…。

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宇宙人ポール

宇宙人ポール “Paul”

監督:グレッグ・モットーラ

出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、ジェイソン・ベイトマン、
   クリステン・ウィグ、ビル・ヘイダー、ブライス・ダナー、
   ジョン・キャロル・リンチ、シガーニー・ウィーヴァー、
   ミア・ストールラード、ジェフリー・タンバー、デヴィッド・ハウス、
   ジェーン・リンチ、デヴィッド・ケックナー、ジェシー・プレモンス

声の出演:セス・ローゲン、スティーヴン・スピルバーグ

評価:★★★




 なんだ、結局のところ、、皆スピルバーグが好きなんだ。70年代から80年代にかけてのスティーヴン・スピルバーグが映画界にもたらした影響は非常に大きい。「スピルバーグなんか興味ない。俺はマーティン・スコセッシやブライアン・デ・パルマが好きなのさ」とスカしているヤツらでも、やっぱりスピルバーグの影響からは逃れられない。だってそこにはアクションとサスペンスがある。笑いと涙がある。それって映画の命じゃないか。

 「SUPER 8/スーパーエイト」(11年)がスピルバーグ愛丸出しの正統派SFだったのに対し、『宇宙人ポール』は捻りの効かせられた変化球SFだ。そしてその変化球を投げる者こそ、ポールとなる。ポールは宇宙人で、これが実に愛すべき捻くれ者に仕立て上げられている。

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マッド・ブラザー

マッド・ブラザー “Leaves of Grass”

監督・出演:ティム・ブレイク・ネルソン

出演:エドワード・ノートン、ケリー・ラッセル、スーザン・サランドン、
   メラニー・リンスキー、リチャード・ドレイファス、ジョシュ・ペイス、
   プルイット・テイラー・ヴィンス、タイ・バーレル、ルーシー・デヴィート

評価:★★★




 映画に一卵性の双子を登場させるのは危険だ。実際に双子兄弟が一人ずつ演じるのであれば問題がないけれど、そう都合良く双子俳優は見つからない。主人公ともなると、ほとんどの場合、有名俳優の一人二役となる。ひとりの俳優が双子を演じ分け、それを視覚効果により合成することになる。映画技術は飛躍的に伸びているから、一見視覚効果の力を借りているとは思えない。ただ、結局画面の奇妙さに気づく。実際に双子に会ったときには感じない違和感が、それでもどうしても浮上してくるのだ。例えば「ソーシャル・ネットワーク」(10年)のアーミー・ハマー。ハマー自身は爽快なパフォーマンスなのに、デヴィッド・フィンチャーがトリッキーな画面作りに走ったことで、居心地悪い気分になった。

 『マッド・ブラザー』にはそれがない。そうなった理由のひとつは一卵性でも外見の印象が全く違うこと。もうひとつは双子をエドワード・ノートンが演じていることにある。ノートンが演じるのは、アイビーリーグで大学教授をしている兄と家で大麻栽培をしている弟だ。ノートンの描き分けがあまりにも鮮やかで、それなのに作り手がそれを強調して見せないので、すんなり画面に馴染んでいるのだ。思えばノートンがデビューしたのは「真実の行方」(96年)の二重人格演技だった。「ファイト・クラブ」(99年)でも強烈な変身を見せた。双子の演じ分けなど、容易いのかもしれない。どうせなら兄弟の容姿を全く同じに見せても面白かったかもしれない。ノートンならば、それでも兄弟の演じ分けを華麗にこなすことだろう。

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シティ・オブ・ドッグス

シティ・オブ・ドッグス “A Guide to Recognizing Your Saints”

監督:ディト・モンティエル

出演:ロバート・ダウニー・ジュニア、シャイア・ラブーフ、
   チャズ・パルミンテリ、ダイアン・ウィースト、
   チャニング・テイタム、ロザリオ・ドーソン、
   メロニー・ディアス、マーティン・コムストン

評価:★★




 『シティ・オブ・ドッグス』は1980年代のニューヨーク、クイーンズ地区を舞台にした青春ドラマだ。スラム街で移民の子として育った少年が主人公。成長した彼が父親が倒れたことをきっかけにロサンゼルスから帰郷、当時のことを思い出しながら物語が語られる。主人公は二人一役で、少年時代をシャイア・ラブーフ、大人になってからはロバート・ダウニー・ジュニアが演じる。似てねー。全く似てねー。顔の連続性の一切を無視したキャスティングに突っ込みを入れずにはいられないけれど、まあ、いいか。より重要なのは内容だ。

 こういう青春物の場合、主人公は非行少年とは言わないまでも、ちょっと悪ぶっているのが常だ。スラム街が舞台だから、そうなっても不思議ではない。ところが、ラブーフは「良い子」だ。仲間たちとバカなこともするけれど、基本は常識を持った少年で、両親との関係も悪くないように見える。これではドラマが起こりそうにない。すると、ラブーフの兄貴分的存在のチャニング・テイタムが代わりに暴れるではないか。父親から暴力を受けている彼は、それを自分の中だけでは消化することができず、トラブルを引き起こしていく。困ったヤツだけど、映画としてはそう来なくては!

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家族の庭

家族の庭 “Another Year”

監督:マイク・リー

出演:ジム・ブロードベント、ルース・シーン、レスリー・マンヴィル、
   ピーター・ワイト、オリヴァー・モルトマン、デヴィッド・ブラッドリー、
   カリーナ・フェルナンデス、マーティン・サヴェッジ、
   ミシェル・オースティン、フィル・デイヴィス、
   スチュワート・マッカリー、イメルダ・スタウントン

評価:★★★




 マイク・リーの脚本には所謂捻りというものはない。複雑な構成ではないし、思いがけないどんでん返しもない。ただ、普通の人々の普通の生活風景を映し出すだけだ。それなのにやけに面白い。強く心に残る。それは結局、そうして炙り出される生きるおかしみや辛さに迫力があるからだと思う。ささやかだけれど迫力がある。しみじみと迫力がある。さり気なく迫力がある。

 『家族の庭』でもリーの映画への向き合い方は変わらない。地質学者の夫と心理カウンセラーの妻。若くないふたりと彼らの家に集まってくる人々の一年が、静かに織り上げられていく。派手な出来事はない。続くのは贅沢さとは無縁の家で交わされる近況報告、何気ない掛け合いだけだ。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

私だけのハッピー・エンディング

私だけのハッピー・エンディング “A Little Bit of Heaven”

監督:ニコール・カッセル

出演:ケイト・ハドソン、ガエル・ガルシア・ベルナル、
   ウーピー・ゴールドバーグ、キャシー・ベイツ、ルーシー・パンチ、
   ローズマリー・デウィット、トリート・ウィリアムス、
   スティーヴン・ウェバー、ロマニー・マルコ、ピーター・ディンクレイジ

評価:★




 相変わらず難病を抱えた者、死期の迫った者を主人公にした映画が多い。最近の流行というわけではなくて、忘れる間もなく幾度となく語られる。生きている者は必ずいつかは死を迎える。それを考えると身近なテーマと言えるのかもしれない。ただ、安易に「生」と「死」を尊ぶ傾向は何とかならないだろうか。どれもこれも真面目に人生を受け止めているとは思えない。

 「50/50 フィフティ・フィフティ」(11年)は例外的な作品で、青年がガンと戦う日々を笑いで包み込むことで、生きる真実を突くことに成功していた。『私だけのハッピー・エンディング』も一見同じアプローチだ。しかし、ものの数分で「50/50」とは全く別物だと気づく。ここに散りばめられた笑いは、当人たちだけが楽しいと思っている、独り善がりのそれでしかないからだ。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

December 30 - 2 weekend, 2011

December 30 - 2 weekend, 2011

1 マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙|$71,452(4)$285,809
2 別離|$26,839(3)$80,518

3 ものすごくうるさくて、ありえないほど近い|$25,024(6)$352,417
4 裏切りのサーカス|$24,735(57)$4,280,214

5 Pariah|$16,337(4)$101,755
6 ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル|$11,057(3455)$141,186,646
7 アーティスト|$10,270(167)$5,448,717
8 おとなのけんか|$10,249(12)$378,434
9 シャーロック・ホームズ/シャドウ ゲーム|$7,261(3703)$136,910,219
10 戦火の馬|$7,091(2547)$44,089,786

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 年々渡辺えり化が進むサルマ・ハエックさんは、スイカのようなオッパイで良く知られているグラマラス女優。子どもの頃はなかなか胸が大きくならなくて、それが原因で苛められたこともあったとか。それで少女だったハエックさんは教会へ行き、「神様ヘルプ!私にオッパイちょーだいよ!」と願ったということです。そしたらハイ、今のハエックさんの出来上がり。神様グッジョブ!そこのアナタも教会へ是非。

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ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~

ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ “Goethe!”

監督:フィリップ・シュテルツェル

出演:アレクサンダー・フェーリング、ミリアム・シュタイン、
   モーリッツ・ブライプトロイ、ヘンリー・ヒュプヒェン、
   ブルクハルト・クラウスナー、フォルカー・ブルッフ、
   ハンス・マイケル・レバーグ

評価:★★




 歴史に名を残す数百年も前の作家が主人公と聞くと、どうしても身構える。難解な言葉ばかりを選ぶ、小難しい人物ではないか。その作品を振りかざせば、人から見直されてしまうほどに立派な人格者ではないか。その思考は頭でっかちなそれで占められているのではないか。ひょっとすると宇宙人なのではないか。

 だから『ゲーテの恋 ~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~』には驚く。とにかく主人公が軽い。彼はドイツを代表する文豪ヨハン・ウォルフガング・フォン・ゲーテ。1772年、23歳のとき。まだ詩人としても小説家としても頭角を現していない。お喋りで、酒好きで、女好きで…簡単に言えばお調子者だ。夢と希望だけを信じて、しかし普段は特に努力をすることもなく、のんびりだらりん。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

ラブ&ドラッグ

ラブ&ドラッグ “Love and Other Drugs”

監督:エドワード・ズウィック

出演:ジェイク・ギレンホール、アン・ハサウェイ、オリヴァー・プラット、
   ハンク・アザリア、ジョシュ・ギャッド、ガブリエル・マクト、
   ジュディ・グリア、ジョージ・シーガル、ジル・クレイバーグ、
   ケイト・ジェニングス・グラント、キャサリン・ウィニック

評価:★★




 アン・ハサウェイが脱ぐ。大胆に脱ぐ。何度も脱ぐ。これはかなり爽快な画だ。これまでにもハサウェイがヌードを見せた映画はあったけれど、ここまであからさまに「性」に密着したものはなかったのではないか。ハサウェイの裸には躊躇いがなく、だからだろう、清潔感が感じられるのが良い。ちゃんといやらしいのに、その色は透明だ。

 それにしてもハサウェイの目はデカい。しかも垂れているものだから、より一層強く心に焼きつく。顔の半分が目だなんて、はっきりと少女漫画顔だ。ほとんど冗談みたい。それなのにハサウェイはドラマティックにも迫ることができる。人物の内面を掘り下げることができる。たいしたものではないか。尤も、ここでは突き抜けたコメディセンスこそ、素晴らしい。

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テーマ : 映画感想
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ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル

ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル “Mission: Impossible - Ghost Protocol”

監督:ブラッド・バード

出演:トム・クルーズ、ジェレミー・レナー、ポーラ・パットン、
   サイモン・ペッグ、ミカエル・ニクヴィスト、ウラジミール・マシコフ、
   ジョシュ・ホロウェイ、アニル・カプール、エラ・セドゥー、
   トム・ウィルキンソン、ヴィング・ライムス、ミシェル・モナハン

評価:★★★★




 「ミッション:インポッシブル」(96年)の愉快な力みがある。「M:I-2」(00年)の重量感がある。「M:i:III」(06年)の的確なスピードがある。要するに『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』は面白い。これまでのシリーズの良かったところをたっぷりと盛り込んで、これぞハリウッドアクションと言うべき、爽快さをまとっている。

 そもそもトム・クルーズ登場場面からして面白い。ロシアの刑務所のベッドに座る男の後ろ姿が見える。顔は分からない。刑務所で騒動が起こる。どうやら諜報員がシステムに侵入、刑務所を操っている。するとベッドに座っていた男の部屋の鍵が開く。男は驚きもせずに立ち上がり、そして部屋を出て行く。このときもなかなか顔が見えない。セリフも一切ない。そう、これだけタメてタメてようやく横顔が見えるのが、クルーズだ。ビッグスター登場の掛け声がかかる。クルーズはある人物を助け出し、混乱する刑務所を突っ切り、脱出を成功させる。たったこれだけの見せ方が、非常に巧い。プロが入り込んでいることが分かる滑らかな遠隔操作。混乱が混乱を呼び込んでいく流れ。そこを主人公が弾丸のように突破していく痛快さ。撮影と編集の見事な呼吸。柔らかく処理された音。遂に脱出が完成すると、例のあのテーマ音楽が流れ出すのもスマートだ。タイトルクレジット中に、導火線を追っていくのも、物語が始まる興奮を刺激する。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

The 18th Planet Movie Awards/第18回プラネット映画賞 ノミネーション投票受付スタート

The 18th Planet Movie Awards/第18回プラネット映画賞の
ノミネーション投票の受付がスタートしました。

作品賞、監督賞、主演男女優賞、助演男女優賞の全6部門。
各部門5名(5作品)を選んで投票して下さい。
思いつかない場合は、無理に選ぶ必要はありません。

ノミネーション投票の受付期間は、「2012年1月1日~20日」になります。
お時間があるときにどうぞ。

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テーマ : 映画関連ネタ
ジャンル : 映画

謹賀新年

新年おめでとうございます。

昨年はあまりにも辛い一年でした。
平凡な毎日が全て吹っ飛んでしまう過酷な一年でした。
震災の被災者ではなくても、精神的に辛く苦しい一年でした。

今年はなんとか楽しい一年にしたいものです。

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テーマ : 戯 言
ジャンル : 映画

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