今頃チリ落盤事故

 せっかく書いたのに、アップするタイミングを逸してお蔵入りになっている文章がある。

 たとえば、チリ鉱山落盤事故の文章。救出劇の後に書いたものが、未だに眠っている。もうきっと日の目を見ることはないだろう。そう思っていたら、なんと映画化がいよいよ本格始動するという話がニュースになっているじゃないの。マイク・メダヴォイがプロデュース、ホセ・リベーラが脚本を担当するそうだ。ふむ、キャスティングが今から楽しみだ。

 …というわけで、以下の文章は今回のニュースにより思いがけず公開することにしたもの。今頃アップするのはマヌケとしか言いようがないものの(そしてやけに中途半端だけど)、まあいいじゃないの。






 チリの鉱山落盤事故の救出劇は、メディアに踊らされていることも承知しつつ、それでもやっぱり見入ってしまった。最初に地上に現れたフロレンシオ・アバロスさんに可愛らしい息子が泣きながら駆け寄ってくる場面には、ええ話や…とついもらい泣き。アバロスさんのサングラスが絵的に邪魔だったのがとても惜しい。仕方がないんだけど。

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テーマ : 戯 言
ジャンル : 映画

愛の勝利を ムッソリーニを愛した女

愛の勝利を ムッソリーニを愛した女 “Vincere”

監督:マルコ・ベロッキオ

出演:ジョヴァンナ・メッツォジョルノ、フィリッポ・ティーミ、
   ミケーラ・チェスコン、ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ、
   ファウスト・ルッソ・アレシ、コッラード・インヴェルニッツィ

評価:★★




 あのムッソリーニには愛人がいた。目と目が合った瞬間に恋に落ち、何度裏切られようと、それでも彼の愛を信じ、支え、求め続けた女がいた。名をイーダ・ダルセルという。

 ベニート・ムッソリーニと言ったら、“ファシズム”の代名詞のような存在。イタリアのみならず、世界で彼を知らぬ者はまずいない。その彼を愛した女の物語。てっきり文芸ドラマ風の見せ方になるのだろうとフンでいたのだけれど、どっこい感触はまるで違う。闇夜、恋人同士を演じることで難を逃れる出会いの場面こそ、メロドラマ顔負けのベタさであるものの、あとはもう、ギョッとする描写が連続する。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

July 22 - 24 weekend, 2011

July 22 - 24 weekend, 2011

1 サラの鍵|$23,142(5)$115,708
2 Another Earth|$19,435(4)$77,740
3 キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー|$17,512(3715)$65,058,524

4 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2|$10,839(4375)$273,539,281
5 The Myth of An American Sleepover|$8,700(1)$8,700
6 お得な関係|$6,364(2926)$18,622,150

7 モンスター上司|$3,829(3104)$82,566,703
8 トランスフォーマー ダークサイド・ムーン|$3,571(3375)$325,841,185
9 Snow Flower and the Secret Fan|$3,284(61)$411,133
10 The Trip|$3,109(46)$1,283,000

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 4人目にして初めて女の子を授かったデヴィッド・ベッカムさんは、現在娘の子育てにかかりっきりの妻ヴィクトリアさんに代わり、料理を担当しているそうです。先日はリゾットを作った様子をFacebookに載せたことがニュースになっていました。あんまり美味そうに見えないのは…気のせいということにしておきましょう。それにしてもベッカムさん、世間でも言われているように、少しずつ太ってきたせいか、いよいよリッキー・ジャーヴェイスさんとの区別が難しくなってきました。ジャーヴェイスさんはニヤリとしていることでしょう。

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モンスターズ 地球外生命体

モンスターズ 地球外生命体 “Monsters”

監督:ギャレス・エドワーズ

出演:スクート・マクナリー、ホイットニー・エイブル

評価:★★★★




 宇宙からやってきたタコ型生命体が、メキシコで隔離されている。思わずニール・ブロムカンプ監督の「第9地区」(09年)を思い出す(少々「ウルトラQ」も連想)。『モンスターズ 地球外生命体』はしかし、「第9地区」が逃避行劇だったのに対して、ロードムービーの趣を強くしている。生命体のスクープを狙う青年が、新聞社の令嬢を安全なアメリカ国境まで送り届ける。その過程が詳細に記されていくところに見所がある。

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テーマ : 映画感想
ジャンル : 映画

The 17th Planet Movie Awards/第17回プラネット映画賞 ノミネーション発表

The 17th Planet Movie Awards/第17回プラネット映画賞の
ノミネーションを発表しました。以下の通りです。


◆作品賞
 ブラック・スワン(ダーレン・アロノフスキー監督)
 英国王のスピーチ(トム・フーパー監督)
 ソーシャル・ネットワーク(デヴィッド・フィンチャー監督)
 トゥルー・グリット(ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン監督)
 X-MEN:ファースト・ジェネレーション(マシュー・ヴォーン監督)

◆監督賞
 ダーレン・アロノフスキー(ブラック・スワン)
 ダニー・ボイル(127時間)
 ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン(トゥルー・グリット)
 デヴィッド・フィンチャー(ソーシャル・ネットワーク)
 トム・フーパー(英国王のスピーチ)

◆主演男優賞
 ジェフ・ブリッジス(トゥルー・グリット)
 ジェシー・アイゼンバーグ(ソーシャル・ネットワーク)
 マイケル・ファスベンダー(X-MEN:ファースト・ジェネレーション)
 コリン・ファース(英国王のスピーチ)
 ジェームズ・フランコ(127時間)

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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2 “Harry Potter and the Deathly Hallows - Part 2”

監督:デヴィッド・イェーツ

出演:ダニエル・ラドクリフ、エマ・ワトソン、ルパート・グリント、
   レイフ・ファインズ、ヘレナ・ボナム=カーター、マイケル・ガンボン、
   アラン・リックマン、マギー・スミス、マシュー・ルイス、
   ロビー・コルトレーン、ジェイソン・アイザックス、ジョン・ハート、
   ジュリー・ウォルターズ、マーク・ウィリアムス、トム・フェルトン、
   ボニー・ライト、ジェームズ・フェルプス、オリヴァー・フェルプス、
   イヴァナ・リンチ、エマ・トンプソン、デヴィッド・シューリス、
   ゲイリー・オールドマン、ジム・ブロードベント、ヘンリー・マクローリー、
   シアラン・ハインズ、ケリー・マクドナルド

評価:★★+★




 10年かかって辿り着いた『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』にて、遂にシリーズが完結する。最も恐ろしく感じられるのは、あんなに可愛かったハリー役のダニエル・ラドクリフ(とネビル役のマシュー・ルイス)の激しいオッサン化だ。どんな風に成長するかなんて、一作目の「賢者の石」(01年)の頃には予測できなかっただろうから仕方ない。原作を知っているとどうしても違和感は拭えないのだけれど、それでもこのシリーズ、一作目から八作目まで(一部の例外はあるものの)配役が全然変わらなかったのは素晴らしい。一作目は原作ファンに納得してもらえるようにイメージ通りの配役がなされ、それ以後は演じた俳優についたファンの期待を裏切らないように配慮された映画製作が続けられた。何よりもファンありきのシリーズ。人気がこれだけとてつもないと、裏側も大変になる。

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かぞくはじめました

かぞくはじめました “Life As We Know It”

監督:グレッグ・バーランティ

出演:キャサリン・ハイグル、ジョシュア・デュアメル、、ジョシュ・ルーカス、
   クリスティナ・ヘンドリックス、ヘイズ・マッカーサー、
   メリッサ・マッカーシー、サラ・バーンズ、
   アレクシス・クラゲット、ブリン・クラゲット、ブルック・クラゲット

評価:★★




 そもそもの設定が無茶と言える。1歳になる娘を持つ夫婦が交通事故死、夫の親友と妻の親友が突然赤ん坊の後見人に任命されるというのだ。親友が死んだだけでもショックなのに、いきなり独身男と独身女が子どもの親代わりとなる。親友たちよ、せめて死ぬ前に話しておいてくれよプリーズ。ある意味、ホラー映画級に恐ろしいシチュエーション。いきなり手に汗握る。

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テーマ : 映画感想
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July 15 - 17 weekend, 2011

July 15 - 17 weekend, 2011

1 ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2|$38,672(4375)$169,189,427
2 Horrible Bosses|$5,672(3134)$60,149,603
3 Snow Flower and the Secret Fan|$5,584(24)$134,005
4 トランスフォーマー ダークサイド・ムーン|$5,445(3917)$302,878,797
5 Zookeeper|$3,541(3482)$42,382,978
6 くまのプーさん|$3,267(2405)$7,857,076
7 Life, Above All|$2,758(5)$13,788

8 ツリー・オブ・ライフ|$2,667(235)$10,090,489
9 Midnight in Paris|$2,658(706)$41,778,698
10 カーズ2|$2,588(3249)$165,389,754

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 結婚秒読み間近と言われていたブラッドリー・クーパーさんとお別れしてしまったレニー・ゼルウィガーさん、再び「男運のない女」の称号を掲げて頑張るのかと思いきや、どっこい早くも新しい恋人の出現が噂されています。お相手は日本でも死ぬほど再放送されているTVシリーズ「フルハウス」でお馴染みのジョン・ステイモスさん。ふたりはディズニーランドでデートしているところを目撃されています。ケッサクなのがディズニーランドでステイモスさんはファンに気づかれ、一緒に写真を撮ったそうなのですが、そのときカメラのシャッターを押したのはゼルウィガーさんだったという事実。ゼルウィガーさん、なんとファンに気づいてもらえませんでしたよ!演技力よりもオーラを磨きましょう。

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The 17th Planet Movie Awards/第17回プラネット映画賞 ノミネーション投票受付終了

The 17th Planet Movie Awards/第17回プラネット映画賞の
ノミネーション投票の受付は7月20日まででした。

投票して下さった皆様、どうもありがとうございました。

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メアリー&マックス

メアリー&マックス “Mary and Max”

監督:アダム・エリオット

声の出演:トニ・コレット、フィリップ・シーモア・ホフマン、
   エリック・バナ、ベサニー・ホイットモア

評価:★★★




 アニメーションはCGであれ手描きであれストップモーションであれ、ファンタジーが根底に敷かれているものだ。実写では表現が難しい題材が出てきたときこそ、アニメーションの出番。想像力と創造力を膨らませて奇想天外な世界を展開させる。ところが、オーストラリアからやってきたクレイアニメーション『メアリー&マックス』は、現実感がとても大切にされている。主人公は動物や乗り物ではなくて人間だし、空飛ぶ家も魔法も出てこない。ニューヨークに住む中年男とメルボルンに住む少女が関係を深くしていく様を描く。それだけでも随分と地味なのに、彼らがその手段として使うのはなんと「文通」なのだ。1976年から物語が始まるのでこれがベストなのか。電話ぐらいできそうなものだけど。

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デビル

デビル “Devil”

監督:ジョン・エリック・ドゥードル

出演:クリス・メッシーナ、ローガン・マーシャル=グリーン、
   ジェフリー・エアンド、ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、ジェニー・オハラ、
   ボキーム・ウッドバイン、ジェイコブ・ヴァルガス、マット・クレイヴン

評価:★★




 世間がM・ナイト・シャマランをマトモに見ていたのは、せいぜい「アンブレイカブル」(00年)あたりまでではないか。最近のシャマランはすっかりC級監督扱いされていて、それも仕方ないと承知しつつ、なんだか気の毒に思うこともあるぐらいだ。シャマランがこうなってしまったのはしかし、彼ばかりのせいではないだろう。世間がうっかり「シックス・センス」(99年)なんてものを支持してしまったのが始まりだ。

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戦場カメラマン 真実の証明

戦場カメラマン 真実の証明 “Triage”

監督:ダニス・タノヴィッチ

出演:コリン・ファレル、ジェイミー・サイヴス、パス・ヴェガ、
   ケリー・ライリー、ブランコ・ジュリッチ、クリストファー・リー

評価:★★




 床に横たわった男が上下逆さまに映し出される。大抵の場合、こういう撮り方をされると瞬時に誰かは判断できないものだろうに、今回は例外、アッという間にコリン・ファレルだと分かる。何と言っても、眉毛の主張が強烈だ。「俺はコリン・ファレルだ」と大声で叫んでいる。髪は肩まで伸びていて、ヒゲもボウボウ、間違いなくむさ苦しくて、うん、やっぱりファレルだ。こざっぱりとしたお行儀の良い役柄は全く似合わないファレル、汗臭い役柄にピタリとハマる。このときのファレルは、頭から血が流れ、自由に手足を動かせないほどに重傷を負っている。身体つきも顔つきもげっそり。極めて深刻。そんな生温いスター分析をするのは不謹慎のようにも思うのだけれど、『戦場カメラマン 真実の証明』はそういう冷静さを呼び起こす映画なのだ。

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テンペスト

テンペスト “The Tempest”

監督:ジュリー・テイモア

出演:ヘレン・ミレン、ラッセル・ブランド、リーヴ・カーニー、
   トム・コンティ、クリス・クーパー、アラン・カミング、
   ジャイモン・ハンスゥ、フェリシティ・ジョーンズ、アルフレッド・モリーナ、
   デヴィッド・ストラザーン、ベン・ウィショー

評価:★




 ジュリー・テイモアの魔法はすっかり解けた。舞台の名匠が映画の名匠になれるわけではないという事実を、改めてはっきりと突きつける。ウィリアム・シェイクスピアの原作を手掛けるのは「タイタス」(99年)に続いて二度目。凝っている割りに、映画を観たという手応えに乏しい。嵐を起こす場面のヘレン・ミレンがカラスの女王に見えたからでも、怪物キャリバンを演じるジャイモン・ハンスゥが最初から最後までボビー・オロゴンそのものだからでもない。

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BIUTIFUL ビューティフル

BIUTIFUL ビューティフル “Biutiful”

監督:アレハンドロ・ゴンザレイス・イニャリトゥ

出演:ハヴィエル・バルデム、マリセル・アルヴァレス、
   エドゥアルド・フェルナンデス、ディアリァトゥ・ダフ、
   チェン・ツァイシェン、ハナ・ボウチャイブ、
   ギレルモ・エストレヤ、ルオ・チン

評価:★★




 「あなたといると気分が沈んでしまうのよ」。『BIUTIFULビューティフル』のハヴィエル・バルデムはある人物からこんな風に言われる。男はスペインのバルセロナで、陽の当たる場所とは無念の、荒んだ人生を送っている。不法移民に深く関わる犯罪に手を染めて金を稼ぎ、時折霊媒師じみた仕事もしている。顔はいつも疲れている。「ノーカントリー」(07年)であれだけ冷酷に人を殺しながら可笑しかったバルデムが、ここではユーモアの入り込む隙を一切与えない。

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July 8 - 10 weekend, 2011

July 8 - 10 weekend, 2011

1 トランスフォーマー ダークサイド・ムーン|$11,522(4088)$261,078,700
2 Horrible Bosses|$9,310(3040)$28,302,165
3 Zookeeper|$5,763(3482)$20,065,617

4 Terri|$5,593(8)$144,633
5 カーズ2|$3,813(3990)$148,831,530
6 Beginners|$3,570(155)$3,250,749
7 ツリー・オブ・ライフ|$3,349(237)$9,014,467
8 Midnight in Paris|$3,217(819)$38,579,052
9 イケない先生|$3,010(2962)$78,671,819
10 The Trip|$2,744(38)$951,179

【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 ライアン・オニールさんが訴えられました。亡くなったファラ・フォーセットさんが遺言で母校テキサス大学に寄贈するよう言い残していたアンディ・ウォーホールさんによる絵が、オニールの自宅にあることが判明したためです。絵には3,000万ドルの価値があり、うぉー、そりゃオニールさんも手元に置いておきたいでしょう。フォーセットさんが病魔と戦っているあたりから必死に「良い人」アピールをしていたオニールさん、やればやるほど(演技すれば演技するほど)あくどく見えてくるのはなぜでしょう。テイタム・オニールさんはお元気?

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アイ・アム・ナンバー4

アイ・アム・ナンバー4 “I Am Number Four”

監督:D・J・カルーソ

出演:アレックス・ペティファー、ティモシー・オリファント、
   テリーサ・パーマー、ディアナ・アグロン、カラン・マッコーリフ、
   ジェイク・アベル、ケヴィン・デュランド

評価:★★




 主人公が宇宙人で、逃亡しながら生きていて、学園で恋に落ちて、命を懸けた戦いがあって…。真新しいところなど、どこにも見当たらない題材と物語。いちばん影響を受けているのは「トワイライト」シリーズ(08年~)なのだろうけれど、反射的に思い出したのはTVシリーズ「ロズウェル 星の恋人たち」(99年~02年)だった。人間の女の子と人間ではない男の子の恋が、生きるか死ぬかという状況下なのにも関わらず、大変微笑ましく描かれている。いちゃこいている間に逃げたらどうだ、なんて突っ込みはここでは全く無意味だ。彼らにとっては死ぬことよりも愛を語り合う方が重要なのだ。SFアクションに見せかけた少女漫画の基本だ。

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アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲

アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲 “Furry Vengeance”

監督:ロジャー・カンブル

出演:ブレンダン・フレイザー、ブルック・シールズ、
   ディック・ヴァン・ダイク、ケン・チョン、サマンサ・ビー

評価:★




 戦争するのは良くないと言うのは簡単だ。原子力発電は危険だからやめるべきだと言うのも簡単だ。もちろん、アレコレ考えた末の意見ならば大変尊いものだ。ところが、残念なことに世間ではそうでないものも多い。言葉の持つイメージに単純に反応するだけで、自分で考えることを放棄、世間の流れに乗っかっただけの愚かな意見もたっぷりとある。同じように『アニマル・ウォーズ 森林帝国の逆襲』、環境破壊について問題提示しているつもりのようだけれど、「理由なんて要らない。とにかく何が何でも守るべき」という「良い人」である自分を確認したいがためだけの嘘臭い叫びでギュウギュウ詰め。最初から最後まで、ゲンナリ。

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バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男

バッド・トリップ 100万個のエクスタシーを密輸した男 “Holy Rollers”

監督:ケヴィン・アッシュ

出演:ジェシー・アイゼンバーグ、ジャスティン・バーサ、アリ・グレイナー、
   ダニー・A・アベケイザー、マーク・イヴァニール、Qティップ

評価:★★




 ジェシー・アイゼンバーグは有望な若手男優だ。あまり言われないけれど美しい顔立ちをしているし、辛辣さを具えた眼差しはいつだって印象に残る。それに何より、セリフ回しが冴えている。早口で捲くし立てる中に、演じる役柄の抱えている微妙なニュアンスを的確に伝える術を持っている。ただ、困ったことに役柄がどれもこれも同じに見える。ヘアスタイルが常にチリチリで変わらないからではない。どの角度からも、「頭の良い童貞青年」にしか見えないのだ。ここに「屈折した」という形容詞を加えても良い。まだ注目を集めてから数年しか経ってないけれど、早くもタイプキャストの罠にハマりつつある。「ソーシャル・ネットワーク」(10年)では役柄に冷酷さを持ち込んでいつもと違った調子だったものの、それを取っ払ってしまうと、結局普段と同じだ。

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恋する2人の解説書

恋する2人の解説書 “My Girlfriend's Boyfriend”

監督:ダリン・タフツ

出演:アリッサ・ミラノ、クリストファー・ゴラム、マイケル・ランデス、
   ボー・ブリッジス、キャロル・ケイン、ケリー・パッカード

評価:★★




 若い男がアパートに駆け込んでくる。目当ては女だ。エレヴェーターを待つ時間も惜しく、彼は階段を駆け上がる。ドアを叩く。同居人が顔を出す。そして男に告げる。「彼女は発ったわ。空港よ。もう間に合わない」。それを聞いた男は再び走り出す。向かう先はもちろん空港。しかし、着いたときには彼女の便は発った後。落胆した男の背中に声がかかる。「何か探し物ですか?」。振り返ると、実は発つのをやめた女がいる。

 冒頭のこの場面は、登場人物の一人である作家志望の男が書いた小説を映像として紹介したもので、出版社からあっさりダメ出しを喰らう。当たり前だ。100年前の少女漫画のようなコッテコテの展開。ちょっと耳にしただけで赤くなってしまうほどに恥ずかしい。ベタにもほどがあるというヤツ。でも『恋する2人の解説書』のその後の展開を観て思ったのだ。ベタの方がマシなときもある。ベタにすらならない特徴のない物語は、あぁ、なんと辛いのだろう。

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ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ

ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ “Nanny McPhee and the Big Bang”

監督:スザンナ・ホワイト

出演:エマ・トンプソン、マギー・ギレンホール、リス・エヴァンス、
   ビル・ベイリー、マギー・スミス、エイサ・バターフィールド、
   リル・ウッズ、オスカー・スティア、ロージー・テイラー=リットソン、
   エロス・ヴラホス、レイフ・ファインズ、ユアン・マクレガー

評価:★★★




 「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ」(05年)に続いて『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』でも思う。なぜエマ・トンプソンなのだろう。トンプソンは脚本も手掛けていて、彼女ありきのプロジェクトであることは理解できるけれど、でも…。

 トンプソンが演じるナニー・マクフィーは生意気盛りの子どもがいる家庭にやって来て、魔法の力を借りながら生きていくためのルールを教えていく。ナニー・マクフィーは言ってしまえば、容貌には恵まれていない。イボや吹き出物がある赤ら顔。出っ歯で、髪はボサボサ。ドスコイとシコを踏んだら似合いそうな体型。それが子どもたちが一つずつ人生を学んでいく度に元の姿に戻っていくという設定。つまり子どもたちが良い子になるにしたがって、本来の顔が見えてくるわけで、そうしてやっと出てきたのがトンプソンというのは、うん、ちょっと夢がないのではないか。シャーリズ・セロンやニコール・キッドマンを用意しろとは言わないけれど、少しくらい目の保養があっても良い気がする。トンプソンと同じ英国女優ならケイト・ウィンスレットあたりなんてどうだろう。

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July 1 - 4 weekend, 2011

July 1 - 4 weekend, 2011

1 トランスフォーマー ダークサイド・ムーン|$28,878(4013)$180,651,397
2 Terri|$13,043(6)$78,257

3 A Better Life|$11,001(11)$204,682
4 カーズ2|$7,686(4115)$122,560,310
5 Beginners|$6,857(108)$2,506,936
6 ツリー・オブ・ライフ|$5,733(228)$7,810,592
7 イケない先生|$5,661(3049)$62,707,505
8 Larry Crowne|$5,415(2973)$16,098,795
9 Midnight in Paris|$5,108(858)$34,582,454
10 The Trip|$4,945(40)$801,782


【タイトル|一館あたりの興収(公開館数)累計興収】赤字:初登場作品 青字:上昇作品

 先日ニューヨーク州で同性婚法案が可決されましたが、シャーリズ・セロンさんはまだまだ不満だと言います。兼ねてから「アメリカ全土で同性婚が認められるまで、私は結婚しないわよ!」と話していたセロンさんですから、今回の法案可決は最初の数歩に過ぎないということでありましょう。ちなみにセロンさん自身は結婚自体に全然興味がない模様。ちょいと前にキアヌ・リーヴスさんとゴシップが流れていましたが、彼なんかピッタリだと思うんですけどねぇ。リーヴスさんも結婚には興味なさそうだし。

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マイティ・ソー

マイティ・ソー “Thor”

監督:ケネス・ブラナー

出演:クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、トム・ヒドルストン、
   ステラン・スカルスガルド、コルム・フィオール、
   レイ・スティーヴンソン、イドリス・エルバ、カット・デニングス、
   浅野忠信、ジェイミー・アレクサンダー、
   ジョシュア・ダラス、レネ・ルッソ、アンソニー・ホプキンス、
   ジェレミー・レナー、サミュエル・L・ジャクソン

評価:★★★




 男の顔は仕事の充実、即ち内面の充実により変わってくるものだ。チンピラ風の顔立ちだったのが目に見えて精悍なそれになってくるときというのは、おそらく仕事が絶好調のときだ。例えば日本ハムファイターズのダルビッシュ有投手。喫煙騒動後しばらくは、目つきが悪いだけの坊ちゃんでしかなく、後輩ができて先輩風を吹かせても器の小ささを感じさせるばかりだった。それがどうだ。仕事がノッてくるにつれ、過去の醜聞や背伸びした言動についてアレコレ言う輩を完全に黙らせてしまう。立ち振る舞いにも頼もしさが出てくる。顔に本物の自信が漲る。仕事で結果を出し、それが彼を日本を代表する選手にまで押し上げる。

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シンパシー・オブ・デリシャス

シンパシー・フォー・デリシャス “Sympathy for Delicious”

監督・出演:マーク・ラファロ

出演:クリストファー・ソーントン、ジュリエット・ルイス、ノア・エメリッヒ、
   ローラ・リニー、オーランド・ブルーム、ジョン・キャロル・リンチ

評価:★★




 もし自分に他人の傷や病を治癒する能力が具わったとしたらどうするだろうか。それまでいたって平凡な毎日を送っていたのに、突然誰もが欲しがるだろう力を手に入れてしまう。最初は混乱するかもしれない。どうして自分が力を授かったのかと考えるかもしれない。夢の中に迷い込んだのではないかと現実を疑うかもしれない。でもしばらくしたなら、それをなんとか人生に活かしたいと思うだろう。もっと言うなら、力を基にして幸せと快楽を手に入れたいと願うはずだ。野比のび太的発想。ドラえもんがいないだけ。

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ラスト・ターゲット

ラスト・ターゲット “The American”

監督:アントン・コービン

出演:ジョージ・クルーニー、ヴィオランテ・プラシド、テクラ・ルーテン、
   パオロ・ボナッチェリ、ヨハン・レイゼン、フィリッポ・ティミ

評価:★★★




 ハリウッドの映画俳優がヨーロッパの空気や景色に馴染むのは意外なほどに難しい。虚飾の世界で光り輝くスター性と呼ばれるものは、けばけばしさとは無縁の落ち着いた風景の中では思い切り浮き上がる。だからヨーロッパを舞台にした映画を撮るためハリウッドから俳優を招く際は、その事実を承知しておかなければならない。その点、アントン・コービン監督は正しく理解している。

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ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える

ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える “The Hangover Part II”

監督:トッド・フィリップス

出演:ブラッドリー・クーパー、エド・ヘルムズ、ザック・ガリフィアナキス、
   ジャスティン・バーサ、ケン・チョン、ジェフリー・タンバー、
   ポール・ジャマッティ、ジェイミー・チャン、メイソン・リー、
   マイク・タイソン、サーシャ・バレス、ニック・カサヴェテス

評価:★★




 「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」(09年)の続編だから、どれだけ破天荒な笑いが繰り出されるだろう、どれだけぶっとんだ笑いが打ち込まれるのだろうと期待する。一作目はそれだけハチャメチャに可笑しかった。ところが、タイの安ホテル、待ってましたの史上最悪の二日酔い場面前後あたりから、酷く冷静な自分に気づくことになる。早くも「マンネリ」という言葉が頭に浮かぶ。

 どうやら『ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える』は一作目で面白かった点の補強に全力が注がれた映画だ。記憶をなくした二日酔い場面から始まり、何が起こったのかを解き明かしていく構成。行方不明者の捜索。結婚絡みの展開。不自然に、強引に登場する脇役。写真を使った種明かし。ジャスティン・バーサは今回も冒険に加わらず、ザック・ガリフィアナキスはまたしても笑いの中心で暴走する。

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The 17th Planet Movie Awards/第17回プラネット映画賞 ノミネーション投票受付スタート

The 17th Planet Movie Awards/第17回プラネット映画賞の
ノミネーション投票の受付がスタートしました。

作品賞、監督賞、主演男女優賞、助演男女優賞の全6部門。
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